プレコンセプションケアと漢方

プレコンセプションケアとは；コンセプション（Conception）は「受胎」を、プレ（Pre）は「その前」を意味します。つまり、男女を問わず、妊娠前の健康管理によって質の高い生活を図り、将来的に妊娠・出産の可能性を高めることにつなげるという考え方です。世界保健機関（WHO）や米疾病対策センター(CDC）が推奨し、各国に普及しつつあります。

実際には、どのようなことに気を付ければよいのかご存じでしょうか。生活のなかで気を付けられることとして、下記のことがあげられています。当たり前のことばかりと感じるかもしれませんが、まずは素直な気持ちで取り組んでみるのはいかがでしょうか。

適正体重を守る

18歳から49歳の女性において、BMIは18.5～25未満が適正とされています。妊娠前からの体重コントロールが大切です。

栄養バランスをとる

若い年代の方の食生活ではタンパク質と食物繊維の不足が目立つ傾向にあります。また、妊娠を意識しているのであれば葉酸の摂取がお勧めです。

適度に運動する

運動習慣のない方は、体力向上のため1日20分～30分のウォーキングから始めましょう。運動強度の高いトレーニングやワークアウトは妊娠を意識した体づくりには負担になることがあります。（個人の運動習慣にもよります）

禁煙する

ご本人もパートナーも禁煙が基本です。相手が喫煙していれば受動喫煙にさらされます。

アルコールは控えめに

個人差はありますが、成人男性の場合、1日純アルコールとして20gまでが適正といわれます。女性はその半分程度がよいと言われています。20gの目安はビール（5％）500ｍL、チューハイ(7％）350ｍL 、ワイン1～2杯程度（度数による）、日本酒1合が目安です。また、休肝日を作ることも大切です。

ストレスをためない

ストレスのない生活は不可能ですが、発散する方法をいくつか持っておくことは大切ですね。体を動かしたり心を動かしたり、静と動のストレス発散法を作っておくことをお勧めします。

さて、上記のような体づくりをするにあたり、漢方でお手伝い可能なことがあります。胃腸機能の不調で消化・代謝・吸収がうまくいかなく、痩せ・肥満の場合があります。そのような場合、漢方の服用で体重の増減をお手伝いできることがあります。食べているのに太らない、食べていないのに太るといった場合はぜひご相談ください。胃腸の調子がいつもすぐれないという方もお越しください。

また、ストレスとの付き合い方は人それぞれに色々な方法があると思いますが、漢方で自律神経の調節をするということも可能です。特に生理前の気持ちの浮き沈みや日頃からイライラ・くよくよしがちな方、胸や脇が張って痛む、喉のつかえ感などなど感じやすい方は漢方を視野にいれてもよいでしょう。

これから妊活を始める方も、今まさに妊活中の方も。
改善の余地があるところに手を伸ばして、元気な妊活を目指しませんか？

アキュラ漢方　徐 朝子