卵子の質が悪い、採卵できない
AMHの値が低い、高齢、FSHの値が高い、無月経。
このような方には育鍼灸を行っていきます。
採卵成績が思わしくない(胚盤胞が育たない)、成熟卵が取れない、採卵自体ができない主な原因は卵巣への血流供給不足と年齢から来る抗酸化作用の低下による卵子の質の低下です。
当院ではレーザー治療器、低周波治療器、温熱治療器、また、漢方など必要に応じ、3カ月~半年で70%近い方が妊娠されております。
育卵鍼灸の流れ
採卵成績が思わしくない最大の原因は血流、すなわち卵巣の微小循環の不足です。
卵巣の血流コントロールは主に交感神経が行っています。交感神経が優位(強くなりすぎると)、卵巣の血流供給は少なくなります。逆に、副交感神経が優位になると、交感神経の働きは弱くなり、卵巣の血流は良くなります。脳から分泌されるホルモンも病院から処方される注射・飲み薬も、すべて血流に乗って卵巣へ運ばれます。当然、血流が悪ければ薬に対する反応も悪くなります。また、卵子の質を左右するミトコンドリアへの栄養供給も全て血流が関わっています。
当院では卵巣血流を改善する確かな技術とそれを補助するレーザー治療を屈指し、早期の卵質改善を目指します。
また、おカラダに不調を多く抱えている方には 漢方薬店 を併設しておりますので、漢方も併せてご提案させていただくことができます。
採卵成績が改善したことで不妊を克服した症例
36歳 O様の場合
不妊治療の経緯
妊活開始4年目。
タイミング指導、人工授精、体外受精とステップアップし、採卵成績が思わしくない未熟卵が多く、胚盤胞まで育つ受精卵がなかなか得られない。
採卵回4回、移植0回、凍結胚なし、流産経験なし。
不妊の原因
AMH 1.3 男性因子有(精液所見不良のため顕微授精の対象)
不妊鍼灸を受けた理由
治療が前進しない状況のため、当院を受鍼
来院時にすでに受けていた検査項目
甲状腺検査(甲状腺機能低下症のためチラージン服用)
当院より提携クリニックへ依頼した追加の検査
ビタミンD濃度(結果は低値のため、ビタミンDを補充)、慢性子宮内膜炎の検査(検査結果、陽性となり抗生物質を服用し完治)
おからだの症状
採卵成績が思わしくない方に共通しているのは交感神経が優位、慢性疲労や血流(微小循環)の悪化です。働き盛りでもあり、仕事も順調なことも多いですが、仕事とプライベートの両立が難しく、疲れが取れない状態で採卵を繰り返しても、それが結果に繋がらない症例です。そのような場合は生活習慣も含め、体質改善が必要になります。
鍼灸治療計画
採卵成績が悪い場合、まず行うことは自律神経の調整と卵巣への血流改善です。
卵巣の血流を司っている交感神経の調節や迷走神経が本来の機能が果たせているかを検査し、異常がある部位への治療を行います。
卵巣血管の微小循環を促進し、卵巣へ血流と共に、栄養成分が成長してくる卵子へ十分届けられるよう素地を整えました。
また、気虚(気の力が弱く、いつも疲れているため)、アキュラ漢方 の併用をお願いしました。
鍼灸治療経過と通院頻度
はじめの2カ月間、かなりの圧痛とお体の不調があるため、週2回で通院。
ご主人も鍼灸を2カ月程受鍼され、精液所見も改善。(ご主人は週1回で通院)
お腹や首の圧痛もだいぶ軽減したため、3カ月を過ぎたあたりで採卵を提案。
当院へ受鍼されてから最初の採卵で成熟卵3つ、未熟卵1つ、成熟卵3つ全て受精し、胚盤胞へ。全てPGT-A検査へ。検査の結果、その後、PGT-A検査済胚をひとつ移植し、妊娠。12週で当院を卒業。
鍼灸院からのメッセージ
卵子の質の問題と共に、男性不妊もあったため、カップルで鍼灸を受けに来られた事例になります。卵子及び精子の「質」が改善したことにより、良好が胚盤胞まで3つ育ったケースです。今まで未成熟卵が多く、移植できる受精卵も採れないことが続いたため当院を受鍼されました。また、幸いPGT-A(着床前診断)で問題がない受精卵2つが初回の採卵でとれたことも良かったです。漢方をプラスして、ご自身も漢方 の効果を体感でき、欠かさず漢方を飲んで、鍼灸へ通いたことが結果に繋がりました。
院長より
継続来院、大変だったかと思いますが、ありがとうございます。結果に貢献でき、本当にうれしいです!