2022年4月20日のニュースで日本で最大規模の出生研究結果が発表され、妊娠前からの女性のみではなく、夫婦の健康状態や年齢が生まれてくる赤ちゃんの神経発達に影響することが明らかになりました。
研究内容
千葉大学予防医学センターの山本緑助教授ら共同研究チームはエコチル調査の母子データを用いて、生殖補助医療により生まれた子どもの3歳時点の神経発達について解析。
77,928人の子どもと母親のデータを、ART治療(体外受精や顕微授精)で生まれた子ども(2,933人)、一般不妊治療(人工授精、排卵誘発)で生まれた子ども(4,071人)、自然妊娠で生まれたこども(70,924人)を別に、3歳時点での神経発達を比較。
結果
体外受精や顕微授精、一般不妊治療で生まれた子どもは、自然妊娠で生まれた子どもに比べて、3歳時点での発達の遅れの頻度が高かったことがわかった。
しかし、多胎(双子や三つ子)妊娠を排除し、両親の年齢や不妊に関係する要因の影響を調整したら、発達の遅れのリスクの上昇は認められなかった。
また、ART治療のうち、凍結胚移植や胚盤胞移植で生まれた子どもは、自然妊娠で生まれた子どもと比べて、発達の遅れのリスク上昇は認められなかった。
この結果から何が推測されるか
生殖補助医療で生まれた子どもでは、自然妊娠で生まれた子どもに比べて、発達の遅れが見られたものの、実際には生殖補助医療を受けた事そのものの影響ではなく、親の年齢や不妊に関わる要因、多胎妊娠に関連するものであることが分かった。従来、多くの人が心配する、人工的な操作を加えること(体外受精・顕微授精)が影響ではないことが明らかになり、体外受精・顕微授精が安心・安全な医療であることの根拠となった。一方で、自然妊娠を試みるカップルも、妊娠前から健康に留意することの重要性も明らかに。
妊娠前から健康ケアの重要について
両親の心身の健康状態が生まれてくる赤ちゃんの心身の健康に影響を及ぼすことが過去の膨大な研究データからも明らかになってます。
生まれてくる赤ちゃんの心身の健康に影響を及ぼすのは、妊娠中の女性の健康状態だけと思われがちですが、妊娠前から母親になる女性のみでなく、父親になる男性の健康状態も影響することが分かってます。そして、発達の遅れの影響は成人になったあとも、長期に渡って影響することも明らかになってます。
プレコンセプション期の(妊娠前)夫婦の生活習慣・栄養状態について
妊娠前の母親と父親の生活習慣や栄養状態が、その後の妊娠や出産の経過、そして生まれてくる赤ちゃんの将来にわたる健康にも影響します。
精子や卵子が成熟、受精し、着床するまでの期間、カップルが健康であればあるほど、妊娠が成立しやすく、胎児の発育もよく、その赤ちゃんは成人してからも健康傾向になるのです。
背景には「将来の健康や特定の病気へのかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定される」というDOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)概念があります。
妊活をしていると、妊娠することばかりに目が向いてしまい、妊娠方法やリスクについて、多くの時間を費やしてしまいがちです。
しかし、これから授かる赤ちゃんに良好な成育環境を提供するために、まずは、二人で健康的な生活を心がけることがいかに大切か、今回の発表で夫婦の健康の大切さを再認識しました。
※参考記事
生殖補助医療により生まれた子どもの神経発達について
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