つわりのなぜ?と改善方法

太古の昔から存在するのに、これほど医科学が発展しても今一つその原因が明らかにされていない。
つわり。前回はつわりとイオンバランスとの関連性、特にマグネシウムの重要性をご説明しました。
ではその他に、どのようなイオンがつわりとかかわりを持つのでしょう?
またどのような対策を取ればよいのでしょうか?

「ナトリウムと浸透圧とつわり・むくみ」

血液中のナトリウムが一定レベルに保たれているのはみなさんご存知のことと思います。
しかし女性は妊娠すると全身の血管、とくに子宮、胎盤付着部の血管が拡張し血流が増大します。

ここから先がややこしいのですが、血流量の増大に伴い心臓も拡大すると今度は心臓の負担を減らそうとしてナトリウムを排泄しようとする物質(ANP)が増加。これらが同時に起こることで血中のナトリウム量が追い付かなくなり血清浸透圧の低下→細胞内の浸透圧の調整が追い付かない→細胞がむくむ→脳の細胞もむくむ→頭蓋骨に圧迫される→悪心・嘔吐、という構図が生まれます。

妊婦さんで真水を飲んでも気持ち悪くなる、という方が少なからずいらっしゃいますが、真水を飲むことで血清浸透圧がさらに低下して上記のメカニズムに拍車をかける、と考えるとわかりやすいですね。

妊婦さんに共通するお悩み、つらい脚のむくみも同じ理由ですね。

「ナトリウム不足につられて塩素も不足する」

上記のように血液中のナトリウムが不足すると塩素も不足、そうすると糖を分解する酵素α-アミラーゼは活性化されません。その結果、でんぷんがうまく消化されない→小腸で糖分が吸収されない→大腸でガス発生→高カルシウム・低マグネシウム血症による蠕動運動の低下(前回の記述をご覧下さい)と相まって食欲不振や悪心がおこる、という事態が発生します。

「匂いに対する感受性とアンモニア」

妊娠中に増加するエストロゲンの作用によって嗅覚が敏感になると、アンモニアにたいする感受性が高くなるそうです。普段意識にのぼることはあまりないと思いますが、ほとんどの食物にはアンモニアが含まれておりとくにアミノ酸の量と比例しています。

果物やジャガイモのアンモニア含有量は比較的少なく、妊婦さんがつわり中でも食べられることの理由と考えられそうです。お米そのものにはアンモニアは多くないのですが、肥料のなかに含まれているとか。

ポテトチップやフライドポテト、ごはんの炊ける匂いの謎、これで解けた気がしませんか?

「対策」

*真水の飲水を避ける→経口補水液、スポーツドリンク、100%ジュースなど
*塩分を制限し過ぎない
*でんぷんのみの摂取をさける
*塩飴をなめる
*カリウムの多い食材をトライしてみる→果物(いちご、キウィ、バナナ)、アボカド、チョコレート、小豆
*レモンや酢などクエン酸を含むものを食品に混ぜる→アンモニアの中和ができます
*牛乳を飲んで悪心が現れるようなら避ける
*少量の冷えた炭酸水を試してみる→蠕動運動を助ける
*マグネシウムを多く含む食品を意識的に取り入れる

=>そば、バナナ、のり、ひじき、豆、五穀、豆腐、抹茶、ごま、わかめ、野菜(とくに緑黄色)、魚、シイタケ、いちじく、昆布、牡蠣、いも、納豆、トウモロコシ、クルミなど。

これらは妊娠時だけでなく普段から心掛けたいですね。

*つわりのときは無理せず、食べたいと感じるもの・食べられるものを少量ずつ摂取する
*お腹・腰を温める

元々乗り物酔いのある方はつわりもひどい傾向にあるようです。自律神経のアンバランスも要因として考えられるので、日ごろからの規則正しい生活習慣も心掛けたいですね。もちろん、つわりが酷くて全然食べられない、水も飲めない、体重が減った、激しい頭痛がする、などの場合はすぐにドクターにご相談下さい。

つわりのメカニズムを知ることで不安を軽減し、こころ穏やかに妊娠期を過ごしていただけますように。

参考文献: 悪阻なんてこわくない(恩田威一氏著)

つわりについて過去のブログもどうぞ→
https://www.acuraclinic.com/tag/%E3%81%A4%E3%82%8F%E3%82%8A/

当院では不妊治療をお手伝いする鍼灸治療だけでなく、つわり・逆子・安産ケアなども行っております。
妊娠時の不快症状対策など、お気軽にご相談ください。

鍼灸師 鈴木 麻希子

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