妊活中の皆様なら、今までに一度は聞いたことがあるhCG、という言葉。
受精卵が着床すると、胎盤のもとになる絨毛(じゅうもう)が生え、そこからhCGホルモンが分泌されます。
hCGは着床した場合のみ分泌されるホルモン。妊娠判定薬でもその有無をチェックし、妊娠の成立を判定します。
一方、不妊治療ではhCG注射は黄体機能不全、排卵のタイミングを合わせるとき等によく使われますね。
一般不妊治療から高度不妊治療まで幅広く使われますので使用したことのある方も多いのではないでしょうか?
そのhCG注射、クリニックによって全く違う見解があるんです。
学会論文と実際のHP記事から比較してみましょう!
加藤レディースクリニック(KLC)系列病院の場合
日本で一番有名な不妊治療クリニック。そのHCG見解はこちら。
https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1016/j.ijgo.2015.08.001
DOI:10.1016 / j.ijgo.2015.08.001 (Japan)
英語論文ですので簡単に日本語で解説します。
題:卵胞成熟を誘発するためのhCG注射の投与はその後の月経周期に影響を与える
方法:2012年3月から6月にかけて先周期にhCG注射をした群(試験群)としていない群(対象群)に分け、卵母細胞の回収率、妊娠率、受精率等を比較した。
結果:卵母細胞回収率、妊娠率は試験群が有意に低かった。加えて空胞、閉鎖卵胞の発生率は有意に高かった。
結論:hCGを使用すると次周期の受精能に影響を与える可能性がある。
と結んでいます。
実験患者数の記載がないのが残念ですね。
KLC系列は別な病院から転院した患者さんが前周期にHCG使用した場合、採卵まで1,2周期お休み期間を設けています。これがその根拠となる論文のようです。
大谷レディースクリニックの場合
大谷LCではHCG注射には問題なしとHPに記載があります。
院長ご本人もhCG使用でお子さんを授かったとのこと。説得力ありますね。
「HCG投与の翌周期に遺残卵胞が出現することが多い、卵巣過剰刺激症候群や黄体機能不全が起こりやすいとうった誤解もあるようですが、遺残卵胞はクロミフェン(クロミッド、セロフェン等)を使った周期に起こりやすく、HCGが原因ではありません」―本文より引用
またhCG使用後次周期の卵子の質を下げるのも誤解である、とはっきりと明言しています。
いかがですか。
両クリニックの見解は真逆と言っていいほど違って、驚きでした。今後の新たな研究報告が待たれます。
今回は東西の有名クリニックのhCG注射に関する見解の違いを比較しました。
妊活中の皆様の参考になれば幸いです。
鍼灸師 村越 麻紀子
執筆者紹介
アキュラ鍼灸院鍼灸師 村越 麻紀子
千葉県生まれ。私は小さい頃から母の肩をたたくのが好きでした。大学卒業後、教授秘書として就職するも、母の「楽になったよ。ありがとう。」と喜んでくれた笑顔が忘れられず、「人の体をこの手で癒す仕事がしたい!」と言う一心で鍼灸師になりました。沢山の患者様の笑顔に触れ、そして自分の家族が出来た今もこうして大好きな仕事が続けられてとても幸せです。 この先も患者様の為に日々研鑽を積みたいと思っています。
趣味は海外の方との交流を通じて世界の文化に触れる事。都市建築や美術館巡りも好きです。古く伝統あるものに心魅かれます。
私たちは2002年に開業以来、子宝に恵まれないカップルをサポートさせていただいております。妊娠し、無事に念願の赤ちゃんを迎えるまで、万全な体制で皆様に満足いただける治療を提供させていただけるよう取り組んでおります。鍼灸および漢方による不妊治療のご相談はお気兼ねなくこちらへご連絡ください。
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