今日から4月ですね。
気持ち新たに新しいスタートの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
環境の変化は大きな期待とともにストレスもたまりやすいもの。
本日はストレスと免疫と不妊について、ご紹介します。
ストレスが心身に良くないことはみなさん感覚的にご存じでしょう。
性格的なところでストレスをため込みやすいタイプとそうでないタイプがあり、また、多忙や睡眠不足・人間関係など環境からのストレスもありますね。
このストレスが自律神経に与える影響をご存じでしょうか。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経は「アクセル」、副交感神経は「ブレーキ」の役割というのもよく聞くと思います。この二つの神経はシーソーのような関係で、無意識下でコントロールされています。血管が収縮して血圧が上がるのが交感神経なら、緩めて血圧を下げるのが副交感神経というところです。(いわゆるタイプA気質の方に狭心症や心筋梗塞が多いと言われるのもこの仕組みが絡んでいるようです。)
ストレスフルな生活というのは交感神経優位の状態が続くということで、緊張が持続しているということです。これが長引くと、血行障害、手足の冷え、不眠など様々な不調が出てきます。さらに、それにより免疫のバランスが悪くなり、それが不妊や流産を招く恐れがあることが示唆されています。
一部の免疫細胞(顆粒球やナチュラルキラー(NK)細胞)は、交感神経の緊張状態が続くことで過剰に増加することがあると言われます。これにより、妊娠の成立・維持に必要不可欠な子宮内膜が炎症を起こし着床に不適切な状態になり、着床しないか、本来攻撃対象とはならない胎児を攻撃することがあるというのです。
そもそも免疫とは何かということですが、自己と非自己を見分け、非自己を排除するという仕組みのことです。正常妊娠時は、この免疫が過剰に反応しないよううまく制御されているのですね。
交感神経の緊張が続いて血流が悪くなり、免疫細胞の過剰な増加が子宮内膜の炎症を引き起こす・・本来妊娠維持に顆粒球やNK細胞は重要な因子であるはずが、過剰に反応することにより不妊や流産を引き起こすということがあるのですね。
一部の不妊専門クリニックでは、不育検査の項目にこのNK細胞の活性を調べるという方法を採用しています。末梢血(血管の中を流れる血液)のNK細胞と子宮内膜のNK細胞は種類が違うとも言われますが、採血でみるところが多いようです。治療ではステロイドの内服や免疫グロブリンの投与などが行われることがあります。
漢方としては、交感神経の緊張に対しては、ストレス・自律神経のバランスをはかる漢方として逍遥散や加味逍遥散、半夏厚朴湯、柴胡疎肝散などの「疏肝」というアプローチがあります。
血行に関しては血巡りをよくする漢方薬として桂枝茯苓丸や冠元顆粒®などを使います。そもそもめぐっている血の量が少ない傾向の方には「補血薬」を使用することもあります。
炎症反応が強い場合には炎症を抑えるステロイドのような作用のある漢方薬や、清熱作用のある健康食品などをお勧めすることもあります。
また、自律神経を整えるためにはお薬だけではなく、普段の生活習慣が非常に大切です。
心の安定をはかる食事法としてお勧めなのは、特に朝のタンパク質摂取を意識することです。体内のセロトニンという物質を増やすことがよいといわれており、これはトリプトファンというアミノ酸より体内で合成されます。このトリプトファンを含む食品として、大豆製品(味噌、醤油、納豆、豆腐など)、カツオ・鰺などの魚、ナッツ類、チーズなどが挙げられます。
腸内環境を整えることも大切です。脳腸相関という言葉がありますが、脳と腸は自律神経系、内分泌系、免疫系をにおいて互いに影響を及ぼし合っています。腸内環境を調えることは心の健康にもつながるとも言えます。日本食をメインとした発酵食品を意識してとるのもよいですね。
適度なストレスは人生のスパイスと言われますが、過剰なストレスは心身を壊し、妊娠しにくい体を作ってしまいます。時には思い切り笑ったり喋ったり、自然の中を歩いたり、思い切り発散しましょう。もう一押し、というときにはどうぞご相談ください。
アキュラ漢方 徐 朝子


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