最新の医学研究が示す!体外受精(IVF)における鍼灸治療の驚くべき効果

体外受精・胚移植(IVF-ET)の転帰に対する鍼治療の効果を評価
【2024年3月発表の最新研究より】 Arch Gynecol Obstet. 2024 Mar;309(3):775-788

体外受精(IVF)は、お子さんを望むご夫婦にとって重要な選択肢の一つです。この度、2024年3月に発表された最新のシステマティックレビューおよびメタアナリシス(多数の研究データを統合して分析する信頼性の高い研究手法)から、体外受精を受ける女性における鍼灸治療の効果に関する非常に興味深い結果が明らかになりました。この研究は、鍼灸が体外受精の成功率を大きく向上させる可能性を示唆しています。

研究の概要: この大規模な研究は、合計25の試験、4757名の参加者のデータを統合分析したものです。目的は、体外受精(IVF-ET)を受ける女性に対する鍼灸治療が、妊娠率や出産率にどのような影響を与えるかを評価することでした。

鍼灸治療による妊娠率・出産率の具体的な改善: この研究の結果、鍼灸治療を受けたグループとそうでないグループ(対照グループ)を比較すると、以下の点が明確になりました。

臨床的妊娠率(Clinical Pregnancy Rate, CPR):これは、超音波検査などで妊娠が確認された割合を示します。

    ◦ 鍼灸治療を受けたグループの統合臨床的妊娠率は、43.6%でした。

    ◦ 一方、鍼灸治療を受けなかった対照グループの統合臨床的妊娠率は、33.2%でした。

    ◦ 統計的に見ても、鍼灸治療は臨床的妊娠率を有意に向上させることが示されています。

生児出生率(Live Birth Rate, LBR):これは、実際に赤ちゃんが生まれる(生きて出産される)割合を示します。

    ◦ 鍼灸治療を受けたグループの統合生児出生率は、38.0%でした(11の試験データより)。

    ◦ 対照グループの統合生児出生率は、28.7%でした。

    ◦ こちらも、鍼灸治療が生児出生率を有意に(P < 0.00001)改善することが確認されています。

これらの数字は、鍼灸治療が体外受精の成功において、非常に大きな役割を果たす可能性を示しています。

どのような鍼灸治療が効果的だったのか? この研究では、具体的な鍼灸の方法やタイミング、回数についても考察されています。

鍼治療の方法

    ◦ 一般的な手動による鍼治療(手動鍼)

    ◦ 電気を用いた鍼治療(電気鍼)

    ◦ 皮膚の上から電気刺激を与える経皮的電気鍼刺激(TES)

    ◦ これらいずれの方法も、体外受精の転帰に肯定的な効果をもたらすことが示されました。

鍼治療の時期

    ◦ 調節卵巣刺激を行う前や最中

    ◦ 胚移植の前後

    ◦ これらの時期に行われる鍼治療が、同様に肯定的な効果を示しています。

鍼治療の回数

    ◦ 4回以上

    ◦ 4回未満

    ◦ どちらのコースであっても、肯定的な効果が報告されています。

使用したツボの名前について ご興味をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、提供された情報源であるこのシステマティックレビューとメタアナリシスには、具体的な鍼のツボの名称に関する記載はありませんでした。この研究は鍼治療全体としての効果を評価しており、個別のツボが何であったかという詳細には言及していません。当院では、患者様お一人おひとりの状態や体質、西洋医学的な治療の進行状況に合わせて、最適なツボを選定し治療を行っております。

まとめ: 今回の最新の研究結果は、鍼灸治療が体外受精を受ける女性の臨床的妊娠率と生児出生率の両方を、統計的に有意に改善することを強く支持するものです。体外受精を検討されている方、現在治療中の方にとって、鍼灸治療は新たな希望となる可能性を秘めています。

当院では、常に最新の科学的知見に基づき、皆様の体外受精の成功を全力でサポートしてまいります。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

文責 徐 大兼、2025/08/18

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