瘀血(おけつ)は妊活の妨げになる⁉︎

東洋医学

本日は、東洋医学において不妊の原因と考えられている「瘀血=おけつ」に関するお話をさせていただきます。
東洋医学には、生命活動を行う上で必要な基礎的な物質として「気・血・津液」という概念が存在します。
気は、人体を構成する極めて小さな物質であり、生命活動を維持するためのエネルギーであると考えられていました。古代の人々は、身体中に満ちた気が様々な機能を果たすことによって、生命活動が可能になると考えていたのです。

血は、豊富な栄養を含み、気の作用によって全身をくまなく巡ることで、人体を滋養するものと考えられました。現代医学における血液と近いものと言って良いでしょう。

津液は、身体を潤す物質で血を除いた体内における水分と考えられていました。
「瘀血」とは、これら「気・血・津液」の中の「血」が何等かの原因で身体のどこかで滞ってしまう病態を意味します。

では、なぜ「瘀血」が不妊の原因と考えられるのでしょうか!?

東洋医学的な原因としては、
●熱によって血が損傷することによって血の粘稠度が増す
●冷えが身体に侵入することによって滞りが生まれる
●血を動かす、気の作用の異常により血が滞る
●血そのものの不足
などが挙げられますが…

実は、現代医学的な子宮や卵巣の仕組みから考えても血の滞りである「瘀血」は妊活の妨げとなることがわかります。
何故なら、子宮や卵巣はどちらも人体において豊富な血液を必要とする臓器であるからです。
通常、人間の血管は思春期の頃にはほぼ全て完成してしまいます。ただ、一つ例外となる臓器が子宮です。子宮は、毎周期ごとに内膜の増殖と破綻を繰り返す特殊な臓器で、その血管は2週間で1センチも伸びるとされています。その成長には当然豊富な栄養が必要です。

また、卵巣は親指の先程の大きさしかないにも関わらず、その表面はびっしりと血管でおおわれています。生命の源を生む卵巣には血液を介して、それだけの栄養が求められているという事でしょう。
すなわち、子宮も卵巣も生殖のために非常に豊富な血液を必要としており、その血液が滞ってしまっては栄養が行き渡らないのです。ゆえに、血の滞りである「瘀血」は妊活における大敵と言えます。

当院では、子宮や卵巣に流れる血液量を増やすための科学的な根拠に基づく治療を行い、東洋医学的観点から全身にアプローチすることで不妊治療の妨げとなる「瘀血」や「冷え」の解消を目指します。
当院が行っている治療に関して詳しく知りたい方は、以下のリンクをご覧になって下さい。

鍼灸師     星合 亜紀

東洋医学

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