こんにちは、管理栄養士&鍼灸師&薬膳コーディネーターの水村です。
今回は、この時期食べる機会の増える「お餅」を素材に選んでみました。
・・・とその前に。
皆さま、年末年始、お酒の飲み過ぎや食べ過ぎには注意されましたでしょうか?
薬膳では、「もち米」は、気・血・陰・陽の不足を補って体質を増強し、病気への抵抗力を高め虚証を改善する食薬とされています。「温」の性質を持ち、その中でも臓器の働きを高めて気虚証を改善する「補気類」に分類され、脾胃や肺の虚弱による症状に効果的です。
「気」は食べ物が胃腸で消化吸収することで作られます。ですから、消化吸収機能が落ち込んでいると、カラダの中が冷え、疲れが取れない、また冷えからくる下痢を起こしたりします。
もち米は昔から「元気の出る食材」「母乳の出をよくする食材」とされてきました。飽食の現代では、もう不要なのかもしれませんが、もち米には消化吸収機能を高め、胃腸を温める働きがあるので、慢性的な疲労感、冷え症の改善には最適です。
合わせる食材には、脾胃の働きを助け、胃腸を温める作用のある「鶏肉」、血を養い血虚証を改善する「ほうれん草」、胃の働きを調え消化を促す「大根」、血の流れをよくし栄養を与え、臓腑の働きを調えて婦人科疾患特有の瘀血症状を改善する「キクラゲ」、腎の働きを高め体を温めて血行を促しスタミナをつけてくれる「海老」を選びました。肝腎を補う・老化防止作用のある「枸杞子」、臓腑を潤し精力もつける「松の実」もあしらいました。
欲張りに食材を選びましたが「揚げ餅」と併せるにはちょうど良いボリューム。すり卸した生姜も加えて、油っぽさが抑えられるだけでなく、じんわりあったかな1品に仕上がりました。冬の寒さが本格化する前にカラダの力をしっかりと回復させておきましょう。

材料(2名分)
切り餅2個、鶏肉60g、乾燥キクラゲ2g、ほうれん草1/2束、
★卸し生姜小さじ1、★卸し大根(皮を剥いて7㎝分)★水400ml前後、
★紹興酒またはお酒大さじ1、★中華スープの素大さじ1弱、醤油小さじ1
枸杞子(クコの実)・松の実・海老はお好みで
(分量外・・片栗粉、油、ゴマ油、酒、塩、葱、生姜)
下準備
キクラゲ(石づきを取る)とクコの実を水に戻す。
お餅は1/4に切る。
ほうれん草は4㎝程度に切りさっと茹でておく。
鶏肉はやや小さめに切って片栗粉を薄くまぶし、臭味消しに葱や生姜を入れて酒茹でする。
(吉野仕立てにしておく)
★は、あらかじめ鍋に混ぜて湧かしておく。
作り方
(1)170℃の油でお餅を揚げる。
たくさん入れるとくっついてしまうので。

(2)★を湧かした鍋にキクラゲと鶏肉を加え、ひと煮立ちさせておく。
(3)器に、揚げ餅とほうれん草を盛り付ける。

(4)(2)をはる。
(5) 海老や枸杞子、松の実をあしらって出来上がり
今回の海老は、臭みを取ったあと、にんにくで炒めてみました

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