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慢性子宮内膜炎と不妊の関連性

慢性子宮内膜炎とは

慢性子宮内膜炎(Chronic endmetritis)は、子宮内膜が菌に感染し、炎症を起こしている状態です。
淋菌、連鎖球菌、ブドウ球菌、大腸菌、クラミジアなどの菌が子宮内に入り、感染、炎症が起きます。
分娩時や流産時の処置の際に子宮内膜が損傷し、そこから感染しやすくなる場合もあります。

今回は不妊症との関連性があると考えられている慢性子宮内膜炎にフォーカスを当てますが、子宮内膜炎には
①急性 ②慢性 ③老人性
の2タイプがあり、それぞれ症状が異なります。

①急性子宮内膜炎
激しい下腹部痛、発熱、腰痛、おりものの増加、不正出血

②慢性子宮内膜炎
ほとんど症状はなく、稀に無月経や経血量の減少

③老人性子宮内膜炎
膿のようなおりもの、下腹部痛
本題に入ります。
慢性子宮内膜炎と不妊症との関連性がアメリカや日本での調査で明らかになりつつあります。

ある研究では、反復着床不全の方の30%、原因不明不妊症の28%、原因不明習慣流産の12%に慢性子宮内膜炎が見られるという結果が発表されています。

今回は、関連論文を紹介します。

韓国の医学誌で2016年に掲載された論文
「慢性子宮内膜炎と不妊症(Chronic endometritis and infertility」より、”慢性子宮内膜炎の治療には、抗生物質が有効。70%の患者が14日間(1日2回)の抗生物質投与で症状が改善された。”

また、この論文内で参照引用された文献では、以下のような結果も報告されています。

【反復流産患者の臨床妊娠率】
A. 子宮鏡検査で慢性子宮内膜炎を発見し、抗生物質で治療した1年後症状が無くなった患者:74.8% (88名中)
B. 治療を行わなかった患者:24.4% (90名中)

【出生率】
慢性子宮内膜炎罹患の反復流産患者のうち、
A. 抗生物質治療後:56%
B. 抗生物質治療前:7%

【IVF成功率】
・着床率
A. 抗生物質治療後:18.6% (97名中)
B. 抗生物質治療前:4.9%   (61名中)

・妊娠継続率
A. 29.3% (41名中)
B. 7.4%   (27名中)

以上のデータから、慢性子宮内膜炎と不妊との関連性はあるのではないかと考えられます。
そして、子宮鏡検査による発見と適切な治療が必要です。

参考文献
Hyun Jong Park,You Shin Kim,Tae Ki Yoon,Woo Sik Lee. Chronic endometritis and infertility.Clin Exp Reprod Med. 2016 Dec;43(4):185-192.

鍼灸師

工藤 美穂

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