さて、今回は「月経前症候群(PMS)」についてです。
最近ではよく聞かれることも多い「PMS」という言葉ですが、Premenstrual-Syndromeの略で「月経前症候群」と言われています。
これは月経の前になると繰り返し現れる心と身体に不快な症状が出る状態です。
(1)身体的症状
頭痛、下腹部の痛み、胸の張り、肌荒れ、浮腫みなど
(2)精神的症状
イライラ、憂うつ、不安感、涙もろい、集中力の低下など
(3)社会的症状
何をするのも面倒、人と会うのが億劫、他人と口論となる、妙に整理整頓がしたくなるなど
上記の通り、症状は様々です。
PMSの原因は排卵後の女性ホルモンの急激な変化といわれていますが、詳細は明らかになっていません。ホルモンの他にも、性格やさまざまな要因が相互に関与して、PMS症状を引き起こしているものと考えられています。また、精神的な影響が大きく、ストレスが症状を悪化させることがわかっています。
先日、患者様との会話で「生理前になると無性に掃除がしたくなるんですよね~」というお話をいただきました。
これもPMSの一種と考えられ、生理前に多く分泌されるプロゲステロンというホルモンが、産まれてくる子供の為に清潔にしようという心理が働くのでは?と言われております。
野鳥や動物などもそうですが、赤ちゃんが巣作りに励みますよね?それと同じ心理が働いているのではないでしょうか。最近では「掃除症候群」という名前がつくほどポピュラーな現象なんです。
このように症状も本当に様々なPMSですが、PMS症状を緩和する方法のひとつに食生活の改善があります。
バランスのとれた食事で、ビタミン・ミネラルをしっかり摂取し低脂肪食もよいとされています。
積極的に摂取したい食品
・ビタミンB6・・・牛や豚や鳥のレバー、マグロの赤身、きなこ、アーモンドなどのナッツ類
・ビタミンE・・・ひまわり油や大豆油などの植物油、アーモンドなどのナッツ類
・カルシウム・・・チーズ、干しエビ、ししゃも、しらす、大根、小松菜
・マグネシウム・・・あずきや納豆などの豆類、昆布やワカメなどの海藻類
・大豆イソフラボン・・・納豆、豆腐、油揚げ、豆乳、きなこ
控えるべき食品
・脂肪、糖分、塩分の高いもの
・コーヒーなどカフェインの多いもの
・スナック菓子
・お酒、アルコール類
・タバコ
なかなか食事で摂りきれないという方は、当院で販売しておりますサプリメントで補うのもオススメです。
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春になり、環境の変化も多い時期です。
心や体もバランスを崩しやすくなります。
しっかりとした栄養を摂り、PMSを乗り切りましょう。
鍼灸師 上簗 れい子
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