妊娠率の見方について

妊活応援ブログ

院長の徐です。

体外受精の治療成績をウェブにアップしているクリニックや病院は少なくありません。
また、最近では鍼灸院でも今月は”XXX名”の方が妊娠しました、、、と発表しています。
そこで、妊娠率について今日はお話したいと思います。

妊娠率はことばのとおり、妊娠できた人とできなかった人を割った数字です。数字は操作することによって、厳しくすることができます。

もっとも厳しい妊娠率は分母に不妊治療で来院された患者様全員を入れてしまうことです。
来院者全員と妊娠した人の数で割ったものを妊娠率として出すこと。

さらに厳しく見るならば、妊娠をどの時期定義するかによっても変わってきます。
例えば心拍確認をもって妊娠とするのか?それとも胎嚢確認で妊娠とするのか?もしくは着床反応(hCG反応)で妊娠とするのか?

妊娠率とってもいろいろな解釈があると思いませんか?

さて、2009年に発表された、日本産婦人科学会の体外受精の成功率を見てみましょう。

採卵あたりの妊娠率
体外受精 11.5% 顕微授精 9.2%

採卵あたりの出産率
体外受精 8% 顕微授精 6.1%

*上記の採卵あたりとは採卵できなかった人(空砲)や、採卵が中止になった人は含まれてません。あくまで採卵できた人のみ。

移植あたりの出産率
体外受精16.9% 顕微授精 13.5% 凍結胚 22.3%

*上記の移植あたりとは採卵はしたものの、分割がすすまなかったり、良好胚まで育たなかった人の数は含まれてません。

どうでしょう?ほど成功率はそれほど高くない、、、そう思われるかたもたくさんいると思います。?以外と知らないのですが、体外受精の妊娠率は年々横ばいなのです。いくら科学が進んでも、妊娠率をあげることは容易ではありません。

その理由として体外受精を受ける患者様の高齢化・晩婚化・晩産化が挙げられます。

下記表は女性の妊孕性と流産率の相関を表しています。妊孕性とは妊娠のしやすさを表す言葉です。

流産・妊孕性

40歳以上の患者様が多いクリニックでは必然的に妊娠率は低くなるわけで、年齢が35歳以下の患者様が多いクリニックでは必然的に妊娠率は高くなります。

40歳以上の方が多く来院されているにも関わらず、一定水準の妊娠率を維持できているクリニックは評価できるのではないでしょうか?

当院では毎月の詳しい妊娠データに加え、年単位で来院患者の統計データを取っています。
詳しい情報を知りたい方は下記をクリックしてください。
不妊治療で鍼灸に来院される患者様の年齢、妊娠に至るまでの期間と回数の推移(PDF)

アキュラ鍼灸院 院長 徐 大兼

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