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甲状腺ホルモンと潜在性高プロラクチン血症

妊活応援ブログ

意外と知られていないのですが、甲状腺ホルモンとプロラクチンは連動していることをご存じでしょうか?

例えば、甲状腺機能が何らかの理由で低下した場合、甲状腺ホルモン(fT4)の分泌が低下します。すると、フィードバック機構によってTRHとTSHが増加し、同時にプロラクチンも増加します。逆にチラージン(合成甲状腺ホルモン)という薬を用いると、TRHとTSHが低下し、同時にプロラクチンも低下します。

甲状腺の機能は生殖機能とほぼ似たかたちで視床下部(TRH)→下垂体(TSH)→甲状腺(fT4)のフィードバック機能によって甲状腺ホルモンの分泌が調節されています。

『ちなみに、生殖機能の場合は視床下部(GnRH)→下垂体(FSH、LH)→卵巣(E2)』

みなさんがクリニックで受けられている「TRHテスト」は甲状腺ホルモンとプロラクチンの連動性を利用した潜在性プロラクチン血症の判断テストなのです。

高プロラクチン血症がなぜ不妊の原因になるかというと、血中プロラクチンの値が高いと黄体期の血中プロゲステロン(黄体ホルモン)が低下するからです。

また橋本病ではfT4の分泌が低下しているため、TRH、TSHが増加し、結果としてプロラクチンも増加します。

ということで、黄体期で黄体機能をしっかり維持できるよう、チラージンが処方されるのです。また場合によってはカバサールというプロラクチン低下に直接働きかけるドーバミンのお薬があります。

ところで、東洋医学では、甲状腺は腎と密接な関係があると言われてます。東洋医学でいう腎とは、西洋医学で言う腎臓の泌尿系機能の他に、ホルモンの働きを担う内分泌系や生殖器系機能も含みます。よって、甲状腺も腎によってコントロールされている器官の一つとなります。鍼灸治療では腎に関係する経絡経穴を中心に使用し、甲状腺の機能を遠隔的に治療することも可能です。

甲状腺機能の異常、潜在性高プロラクチン血症で不妊治療がなかなか前に進まない、、といったお悩みをお持ちでしたら、鍼灸治療も検討されてみてはいかがでしょうか?

軽い甲状腺機能低下が妊娠に影響 も合わせてお読みいただければ幸いです。

アキュラ鍼灸院 院長 徐 大兼

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