雨不足と言われていた最近でもやっと梅雨らしい天気になってきましたね。
この時期の冷え対策はなかなか難しそうと思いがちですが、身近な方法で「ヒートショックプロテイン」という
体のたんぱく質を増やす事で温まり易い体に近づくことができます。
「ヒートショックプロテイン」とはタンパク質の一種で、私達の身体に熱が加わった時、その熱から身体を防御しようとして作られる特殊なタンパク質です。
これが増えると多くの体の細胞が活性化し、体全体の血流が良くなり温まり易くなるのです。
さらには、傷や病気が治りやすくなったり、疲れにくい、カゼやインフルエンザにかかりにくい、低体温体質が改善すると言われています。
ヒートショックプロテインを増やすには、42度程度の加温で効果があります。
ただ身体の深部から温める必要があるので、岩盤浴、ゲルマニウム温浴等が効果的とされています。
身近なものではお風呂の入り方を一工夫することで、この「ヒートショックプロテイン」が体内で増えるというデータがあります。
その方法とは・・・・
⑴ 入浴前に水分を取る。
⑵ 42℃のお湯に10分浸かる。
41℃なら15分
40℃なら20分
入浴中の温度が落ちない様に湯船の蓋は閉める。
半身浴がお好きな方はプラス5分で入っていただきます。
⑶ 入浴後は上がった体温を保持する。
タオルケットやバスローブを体に巻いて10~20分保温します。
保温中に冷たい飲み物を飲むのは我慢します。
⑷ 保温後は自然に体温を戻す。
以上の流れで入浴して「ヒートショックプロテイン」を増やして冷え対策をしてみてはいかがでしょうか。
先日、「テルマエロマエ」というお風呂を題材にした映画を見ました。
そのお話の中でオンドル温浴という小屋の中に入って温かい床の上に寝て身体を癒すというものが出てきました。
その温浴をすると戦士たちが傷を負ったり戦いの疲れが早く取れるというのです。
その原理は、最近でいわれる「ヒートショックプロテイン」が増えた事によって体の回復が早まっているという事なんだと頭の中でつながりました。
私たちの体の約60兆個の細胞のほとんどはタンパク質で出来ています。
体の細部まで意識を向けてみる機会を作ってみてはいかがでしょうか。
鍼灸師 小澤 麻葵子
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