季節はすっかり春になり、カラフルなファッションを楽しめるいい季節になってきましたね。
街を歩いていても、それぞれ思い思いの物を身に纏い、自己表現なるものを発信しながら歩いている人々を観察するのが楽しいなと思う今日この頃です。
私自身も気分によって色を考える事が好きなので、1年のうち特に春はそう言った “色” 観察ができる絶好の機会だと思っています。
そこで、前々から色から受けるエネルギーについて考える機会があり、それに関連した著書を読む事が多いので、ここで少しご紹介してみたいと思います。
選ぶ色はあなたの心のメッセージ
色は私たちの心を映す鏡。
なんとなく選んだ色や意識して選んだ色も、すべて自分自身に必要な色エネルギーだと言われています。 現代では、毎日いろいろなストレスに曝される事が多いのに対して、気分が変わるように心身の状態も変化します。
そして、それと同時に必要な色エネルギーも変わってくるのです。
ではなぜ、色が人の心の健康のバロメーターになるのでしょう。
心 (意識と無意識) と体は常に一体なので、心が病めば体も病み、心が嬉しいと体は健康ですよね。 それは、人が色を選ぶ行為には意識と無意識が関係しているからです。
自分では気づかない治癒力や本来の状態に戻ろうとする働きが関与します。
色は心の 「心像」となって表に表れる → 色彩言語を発信していく → さらには外からの刺激により、心と体の両面に特定のメッセージを与えながら変化をもたらしてくれるのです。
色がもたらす生理的効果
色をじっと見るとその色はあなたの目から脳へと伝達されて、体温・脈拍・食欲などに影響を与えます。 同時にイライラしたり、ゆったりしたりと心の状態にも影響があり、リラックス効果・ダイエット効果など、様々な効果が期待できるのです。
人は皆、無意識レベルにおいて、外からの様々な刺激を取り入れて、体内を本来の健康な状態に戻そうとする働きがあります。
→ 東洋医学で言う、「自然治癒力」と言えますね。
私たちの目で見る時は色であっても、体にとっては色刺激 (電磁波エネルギー) として取り入れます。 私たちの体は光電池のようなもので、その折々に必要な光エネルギーと取り除くべきエネルギーを常に仕分けしているのです。
→ 鍼灸では、陰と陽のバランスを診ながら、経絡を整えると言ったところですね。
では具体的に、どんな色がどんな効果や作用をもたらしてくれるのかを照らし合わせてみましょう。
赤の象徴 “情熱”(Base = 全ての基部、生命力)
この色は身体を鼓舞するエネルギーを伴って人間の生殖器官にある生物学的な部位に働きかける色です。
虹の七色の最下層にあって、身体に最も浸透する力を有しています。
赤色は生命力であり、また物事を行動に移し、積極的に前進する『陽』の色です。
生命を吹き込むエネルギーである赤色は、ポジティブな意味では「生きる喜び」を、同時にネガティブな意味では憎悪や嫉妬などの破壊的な感情をあらわし、肉体的には炎症や体温を増大させ、高めるものです。
そのために行動と刺激、攻撃と破壊という両方の意味を持ちます。
代表的な4つの性格を研究する科学では、赤色は「怒りっぽい性格」をあらわすとしています。
また、性的な面では最も刺激的な力を持つ色なのです。
橙の象徴 “自由”(Sacral = 仙骨)
へそのすぐ下にある生命力の中心 (臍下丹田) に働きかける色です。
精神活動に対してはもちろん、身体のシステム全体に、身体の消化器官で発生する活発な生命力を供給します。
つまり、この色の振動は、力強さを備えた生命力と同じなのです。
この色は自然の状態で身体の働きを強くして、活発にするのです。
黄の象徴 “希望”(Solar Plexus = みぞおち、太陽の叢)
黄色は最も明るい色です。
主体性や認識の中心部分である3番目のエネルギーの中心に働きかけます。
人はここから太陽と同調します。「感情」から離れて最も強力なエネルギーを発しています。
つまり、黄色は「開放的」「楽天的」「交際好き」「行動的」な生き方を好む陽気な人の性格と一致しているのです。
緑の象徴 “平和”(Heart = 心臓、心情)
黄色と青色を混ぜて作るこの色は、熱い-冷たい、興奮-落ち着き、混沌-整理、といった極端なもののバランスを作り出します。
心臓の中心、心の中心に働きかけます。
赤色、橙色、黄色などの色が持つ特徴から力が放出されて、次第に消極的で内向的な青色、インディゴ、紫色などの色へ移っていく中間色です。
黄色と青色の割合によって身体や精神面への影響は、黄色が多ければ「強壮」の方向に働き、青色が多ければ「鎮静」の方向に働きます。
たとえばダークグリーンは、青色が多いため、「冷静な性格」と一致します。
青緑の象徴 “調和”
特に灰や咽頭周辺、初期の風邪による熱、または目の痛みやアレルギー、などの痛みを和らげ、穏やかな気分を作ります。
肌の再生にも影響を与え、心の呼吸の働きを自然の状態に戻します。
こうして調和を整える事は睡眠問題さえ解消してくれるでしょう。
青の象徴 “接触”(Throat = 咽喉)
この色は、身体と心を穏やかに、リラックスさせます。
個性の中心(咽頭)に働き、またもの悲しい気持ちと同じものです。
青色は、呼吸、神経、循環、機関、精神の興奮を静める作用もあります。
また青色は、身体の炎症を押えるのに用いられます。
身体を活発にする赤色とはまったく対照的に、沈静化の作用を持ち、心の働きを高めます。
紫の象徴 “信頼”(Crown= 頭、brow = 額)
この色は太陽スペクトルの目に見える範囲の最上部にあって、最大の振動をあらわしています。スペクトルの最下部にある赤色が持つ「行動する力」とは正反対の「精神的な力」を持っています。紫色は頭の頂点に働きかけますが、ここは物体が見えなくなる部分、感覚を超えようとする部分です。つまり紫色は、瞑想、スピリット、内面性を表現する色なのです。
紫色は特別の力によって見ることの出来る人間のオーラと体という物体の接点に働きかけるのです。
そして他の6色を包括する色でもあります。
またここで東洋医学にも触れてみますと、陰陽五行の中に、“五色”と言う、5つに分れた分類があります。
例えば、五行と五季に並行して、見比べてみると次のようになります。
五行 → 木 ・ 火 ・ 土 ・ 金 ・ 水
五季 → 春 ・ 夏 ・ 長夏 ・ 秋 ・ 冬
五色 → 青 ・ 赤 ・ 黄 ・ 白 ・ 黒
このように、色について紐解いていくと色ごとに受けるエネルギーや東洋医学にも密接に関わると言う事が分り、なかなかに奥の深いテーマだと思いませんか?
様々な角度で色についてのテーマに触れさせていただきましたが、毎日の生活の中で少しずつでも色を上手に取り入れてみる事を実践してみましょう。
もしそれが身に付いてきたら、自然と色が持つバランスを意識できるようになり、その時々の心の感情や精神的な思考をプラスに持っていけるようになる事、請け合いです。
そして心身がよりリフレッシュされてくると、外出するのも楽しくなりますし、さらには日々のライフスタイルが充実していく事にも繋がると思います。
ですので、ぜひこの機会に自分に合う色・いろんな組み合わせをチョイスして、デイリーカラーを作ってみられてみてはいかがでしょうか。
アシスタント鍼灸師 木川 佳子
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