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鍼灸適応疾患

ぎっくり腰と鍼灸治療

ある日ある時、何の気なしに動こうとしたら、「ギクッ!!」とか「ググッ!!」と音にも声にもならない音がカラダを駆け巡り、そのままその場で這いつくばって動けなくなったり、時間を追うごとに動けなくなってしまうという腰部の急激な痛み。欧米で「魔女の一撃」と呼ばれる「ぎっくり腰」。 椎間関節性腰痛と筋・筋膜性腰痛の2種類に大別されます。

ぎっくり腰の種類

1. 椎間関節性腰痛

腰の椎間関節部に捻挫や軽い亜脱臼を起こしてしまうのが、椎間関節性腰痛。同じ姿勢を続けたことで腰部に偏った負荷がかかり、急にそれまでと違う向きの力が加わると、疲れてこわばっていた筋肉や靭帯がその力を支えきれずに、関節部が伸びきって捻挫のような状態になります。起こしやすい箇所は、主に椎骨の間、椎骨と仙骨の間の関節です。関節間には神経組織が豊富に集まっているので、筋肉性の腰痛より痛みを感じる所要時間は早いです。その痛みは急激で、その場で動けなくなってしまう事もあります。

2. 筋・筋膜性腰痛

柔軟性に富む筋肉は、オーバーワークで血行循環が悪くなり、酸素が欠乏し、疲労物質を蓄積して、硬く緊張した「コリ」の状態を作ります。背筋が疲れ切った状態で、ゴルフや野球などで強い捻りの力がかかると、その動きに筋肉がついていけず、過剰に伸びきって筋肉ばかりでなく筋肉を包む筋膜にまで炎症を引き起こします。炎症を起こしやすい筋肉は、表面上の筋肉でなくおもに深層にある、最長筋・腸肋筋・多裂筋・回旋筋と呼ばれる筋群です。グッと来た直後の痛みはまだあまりひどくなく、むしろ時間が経つ事に段々と痛くなってくるのが特徴です。

ぎっくり腰の鍼灸治療

ぎっくり腰の治療において、ただ腰の痛いところにだけ治療をするのでは治癒にかかる時間はあまり早くないようです。腰椎と背筋の緊張を緩める事はもちろんですが、重点を置くポイントは、肩まわり(特に肩甲骨の間)の緊張を取り除くこと、ふくらはぎの緊張を緩めること、そして扁桃腺などのリンパ組織の状態を良化させることにあります。なぜ扁桃腺?思われるでしょうが、経験上、風邪を引いてしばらくした後に、ぎっくり腰にかかる方が非常に多いからなのです。筋緊張の緩和、血流の改善に加え、扁桃腺に関係する経穴を治療することによって、更なる治療効果が期待できます。


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