こんにちは、鍼灸師&管理栄養士の水村です。
さて、また少し時間を置きましたが、ビタミンDに関するご質問の終盤です。後半部分に進みましょう。
質問・・・・・妊娠にビタミンDが重要と聞いたのですが、本当ですか?
PCOがあるので摂った方が良いといわれましたが、説明は特にありませんでした。
ですからその関係性が分かりません。教えてください。
というご質問でしたね。
回答・・・・・
先に結果からの申しますと、
PCOSにかかっている女性では、ビタミンD濃度が低い。
PCOSにより排卵障害を起こしている女性に、ビタミンDを補充することで排卵率が改善する。
ということが研究報告により確認されています。
(ご質問下さった方は、このことから医師に言われたのかもしれませんね!)
ただし何故PCOSが起きてしまうのか、という詳細は、いまだ解明されていないのが現状です。
(PCOSにおいては、「病気」と言うよりは「病態」として捉える方が自然かもしれません)
PCOSでは、組織学的にみると、LHの異常により卵巣白膜(卵巣表面を覆う膜)の肥厚がみられ、これにより卵巣表面が硬化。
排卵時に膜を破ることができなくなった卵胞(つまり排卵不全)は卵巣内に溜まり始め、卵胞が多数存在することとなり、これも原因となって卵巣の機能が低下します。
この時、FSHは正常値、LHは高値を示すという特徴がみられます。
病態としては、無月経、肥満、インスリン抵抗性、男性化などが挙げられます。
また、AMHは発育過程にある卵胞から分泌されるのですから、排卵が阻害されることで値が上がり、
4.0~5.0ng/ml以上ある場合は、PCOSが疑われることになります。
そこで、登場するのが、「ビタミンD」なのです。
そのホルモン代謝をコントロールする物質を支える作用があるのです。
(詳しくはその②をもう一度読んでみてくださいネ。下記リンクへ。
ビタミンDの威力を再確認。
妊活ミネラルに「ビタミンD」は必須のようです。
さてさて、今日のお食事にビタミンD豊富な食材は入っていますか。
今までの記事はこちら。
注目すべきはビタミンD!! その①まずはビタミンDを知ろう!
https://www.acuraclinic.com/supplement/2015/10/28/vitamin-d
注目すべきはビタミンD!! その②ビタミンDとAMHの関係、妊娠率
https://www.acuraclinic.com/supplement/2015/11/06/vitamin-d
参考文献)
Fertil Steril 2010
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism
Assessment of dietary vitamin D requirements during pregnancy and lactation
Vitamin D and fertility—–
コメント