質問・・・・・妊娠にビタミンDが重要と聞いたのですが、本当ですか?
PCOがあるので摂った方が良いといわれましたが、説明は特にありませんでした。
ですからその関係性が分かりません。教えてください。
回答・・・・・
まずは、「ビタミンDとは何か」を確認しましょう。
ビタミンDとは、ビタミンD₂とビタミンD₃の総称です。
(体内では作られない微量栄養素ですが、生体内では皮膚で合成されています。)
前者は植物に由来し、
後者は動物に由来
(コレステロールを原料に、紫外線との化学反応にて皮膚組織で合成される)します。
発見のきっかけは、日光に当たらない人に骨の弱る病気が多いことにあるようです。
このことから、
日ごろ、日光に当たる生活をしていれば必要摂取所要量の半分以上がまかなえる
とも言われています。
ただし、
真っ黒になるほど陽にあたってしまうとかえって皮膚内でのビタミンD合成能が落ち、
むしろ皮膚癌などのリスクが高まってしまうので、
「1日に30分程度、2~3回/週に日光にあたっていれば不足することはない」
もしくは、日光の当たる場所や季節により「1日1回15~30分程度」
という研究があるようです。一長一短ですね。
それと、「日焼け止め対策」は「なし」での話になりますので、お間違いのないように
ビタミンDは、カルシウム(Ca)やリン(P)などのミネラルの代謝や
恒常性(身体の均衡を保つ生体機能)の維持、骨の代謝に関与します。
不足すると、CaやPの代謝が妨げされることから、「歯」を含む骨の形成に支障をきたします。
それは、胎児期から影響を受けていきます。(発育障害も起こります。)
もちろん、骨粗鬆症も起こります。
Ca代謝が主体となっている筋肉の機能にも、影響を及ぼします。
また、膣炎や歯周病のほか、血管や腎臓にCaが沈着し、動脈硬化や尿毒症を引き起こし、命の危険を伴います。
多過ぎると、食欲不振や嘔吐、便秘などの症状が起きることがあります。
ビタミンDを多く含む食品には、
白キクラゲ(乾)、キクラゲ(乾)、干し椎茸、しらす干し、白さけ、筋子、
真イワシの丸干し、アンコウの肝、くろかじき、身欠きにしん、秋刀魚、
かわはぎ などがあります。
ですが、一年中同じ食物を食べることができる昨今、干し椎茸などはハウス栽培や機械乾燥など
の技術進歩により、その栄養素のPOWERは、大きく変化してしまっているようです。
「キクラゲを乾燥で100g」、、、かなりの量です。。表示には注意してくださいね
ここまで、ビタミンDのおさらい、ご確認いただけましたでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
「ビタミンD」については4回に分けてシリーズとして書いてます。よろしければ下記記事もお読みください。
気になるところをクリック)
②ビタミンDのAMHとの関係、妊娠率
③ビタミンDのPCOとの関係
④サプリメントを上手に使おう
管理栄養士&鍼灸師 水村
参考資料)
五訂増補日本食品標準成分表 -文部科学省-
国立環境開発法人 国立環境研究所 2013年報告

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