ホルモン補充周期とはホルモン剤エストラジオール(飲み薬、パッチなど)とプロゲステロン剤を使用して、受精卵が着床しやすくなるよう子宮内膜を整えて移植を行う周期のことです。通常、生理開始よりエストラジオールを利用すると、卵胞の発育が抑制され、卵は育ちません。
しかし、予期せぬ卵胞発育・排卵は一定頻度で起こり得ます。特に高齢や卵巣予備能(AMH)が低下している女性では、胞状卵胞が減少し、インヒビンによるFSH(卵胞刺激ホルモンの)抑制効果が弱まることで早期卵胞発育が起こりやすいと考えられてます。
育ってきた際に移植を見送るか続けるかはドクターによって見解が分かれます。最新の研究論文では、ホルモン補充周期における予期しない卵胞発育と排卵した場合の凍結融解胚移植成績は、通常のホルモン補充周期と比べて成績差を認めてません。(Rusha Yin et al, Fertility and Sterility Volume 119, Issue 6 ,June 2023, Pages 985-993)。しかし、過去にもこのようにポジティブな報告だけではなく、ネガティブな報告もありますので、担当医によって、どう対応するかは変わってくるかと思います。
ホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行う場合、着床の窓が開いた状態で移植する必要があります。プロゲステロンの値が移植前から上がってしまうといつ着床の窓が開いたかわからないので移植がキャンセルになることがあります。また、子宮内膜の厚さによって移植する時期がずれる場合があります。
このように移植を見送った方が良いかを判断するには様々な要因を検討する必要があります。
院長 徐 大兼
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体外受精をしてもなかなか妊娠しない。採卵できたとしても、出産に至る率は極めて低い現状があります。
日本産科婦人科学会が発表した2022年のART(生殖補助医療)の採卵あたりの全体平均生産率(出産に至る率)は3.3%です。採卵できなかった治療周期は含まれていません。(2022年体外受精・胚移植等の臨床実施成績より)
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