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時間の経過と記憶

突然ですが、質問です。「ここ最近あなたが体験したことで強く心に残っていることを教えてください。」

さらにもう1つ。「皆さんのいままでの人生でもっとも記憶に残っている思い出を教えてください。」

これは最近読んだ心理学の本に載っていた質問です。本の中では3つ思い出してもらうようになっていますが、今回は簡単に1つずつで良いので考えてみてください。すぐに思いつく方は3つ・・・皆さんの思い出はどのような思い出ですか?思い出しながら続きを読んでください。後ほど質問の意図をお話致します。

ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが発表した、「エビングハウスの忘却曲線」というのをご存じでしょうか?これは、人間の忘れる速度をグラフで表したもので、人間は加速度的に物事を忘れてしまうわけです。興味のあることや強烈なインパクトのある物は覚えていることもあるかもしれませんが、人は年齢や時間と共に色々なものを忘れていってしまうのです。強く残り易い記憶、強烈なインパクトの記憶。これは、プラスかマイナスかで言えば、おそらくほとんどの方が「マイナスの記憶」の方がインパクトが強く残ってしまうでしょう。ここで始めの質問を思い出してください。

「ここ最近あなたが体験したことで強く心に残っていることは?」

あなたの思い出したことは悲しい思い出ではないでしょうか?もちろんここで幸せな思い出が出てくる人は問題ありません。ただ、悲しいことや嫌なことが思い出されたからといって決して不安にならないでください。落ち込んでいる時は特に嫌なことばかり思い出されてしまうかもしれませんが、そういうものなのだ、と思って深く考えたりなさらないでください。さて、2つ目の質問についてはいかがでしたか?ここからがメインです。実はある実験があります。実験者が学生たちに「子供のころの思い出を列挙してください」と聞きました。その結果思い出されたエピソードは、楽しい思い出が50%、つらい思い出が30%、どちらでもない思い出が20%、という比率になったのです。人間は短期的にはネガティブな記憶の方が強い物ですが、時間とともに少しずつポジティブな記憶が強くなっていくものなのです。

日常でストレスや疲ればかりが溜まってしまう毎日かもしれませんが、短期的な記憶に惑わされず、健やかに日々を過ごしてくださいませ。大変なことばかりでなく、必ず安らげることや幸せに感じることがあって、静かに記憶に残っているのだと思います。私の小さい頃の記憶は、小学校の修学旅行の際にお土産袋とお財布を盗まれたことがいまでも強烈に残っています。悲しい気持ちになりながらも、拙い文章をご覧頂いてありがとうございました。皆さんには素敵な思い出がたくさんできますように。

鍼灸師 西村

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