皆様こんにちは。
当院で不妊治療中の方にお勧めしている「散歩」。
私も最近始めましたので、今日は散歩の効果についてお話いたしますね!
〇私が散歩を始めたきっかけ
最近有名な先生の鍼を受けに奈良に行きました。
お勧めされたのがやはり、散歩。
「腹の皮がたるんどる、運動しなさい。」その言い方がっかりです・・・
「自然の中で」
「何も手に持たずにぶらぶら」
「30分以上」
歩くことが大切だとご指導受けました。
当院長の著作『カラダを温めれば不妊は治る』や、当院に見える患者様にも散歩をお勧めしております。
筋力アップ、ダイエット効果、気分転換、心肺機能向上、生活病予防その効果は計り知れません。
さて今回指導された散歩…一般的なウォーキングとは少し違う条件があります。
これは東洋医学的にはどんな効果があるのでしょうか>
〇「東洋医学的散歩」の効果
「自然の中で歩く」
人は自然の一部。東洋医学的には大宇宙の中の小宇宙とされます。そして、これから授かる新たな命も同じく自然の一部
自然の中に意識的に身を置き、大宇宙の気を吸収しましょう!
「何も手に持たずぶらぶら歩く」
何か目的があって歩いているとき、気はそこに集中するもの
「何も手に持っていない」ということは歩くこと自体を目的として集中している状態です。
蛇足ですが、これは最近聞く「今、ここに集中する」マインドフルネスの概念と同じですね!
散歩では、脚を動かすことで下半身の気の流れる「経絡」を刺激します。
ことに不妊治療で必要な3つの経絡の働きを高めることができます。
①脾胃(ひい)の働き=食べ物から後天の気(生命エネルギー)を作り出す働き
手足を動かすことは、脾胃(ひい)の働き=消化吸収機能も高めます。散歩の後食欲がでてくる理由のひとつです。
②腎の働き=両親から受け継いだ先天の気(生命エネルギー)を蓄える働き
③肝の働き=「疏泄作用(そせつさよう)」。気血をスムーズに循環機能させる働き
イメージがわきにくいでしょうか。これ、とても大切な作用です。脾腎で培われた気をのびやかによりスムーズに体に巡らせる働きです。ゆったりとした動きで筋腱を動かすことは、気血の動き働きをより強固にしてくれるのです。
東京に暮らす当院の患者様の多く、(そして私も)が運動不足、PC作業、上半身中心の生活。気が上った状態いわゆる「のぼせ」が起きやすいのです。
ウォーキングをすることで脚に気を引きおろし気血をスムーズに循環させていきます。気血の停滞、特に気の停滞は生理痛をはじめとした様々な痛みや病気を引き起こすきっかけにもなるのです。
「30分以上歩く」
鍼灸の古典、難経第一難によれば・・・「気は昼に二十五回めぐり、夜に二十五回めぐり気の一巡が完了する。 」
つまり、1日で50回気は巡ります。約30分で気は一巡、一新されるというわけですね!
〇散歩、始めました
私も散歩始めました!でも雨の日は歩きませんし、歩く時間も10分だったり30分だったり。ある程度適当なのも続けるコツかと自分の生活に無理のない範囲でしております。
基本的に朝、近所の神社の境内を歩きます。石畳にはコロコロとドングリが落ちていて、銀杏は黄色く、紅葉は赤く、とてもきれいです。吐く息は白く、底冷えのする石段をぼーっと上り、せっかく神社に来たのでご本尊に手を合わせ一礼して帰ってきます。
20分も歩けば、帰るころには足元が温かくなり呼吸が深くなって、お腹が空いています。頭もすっきり。そして、なぜか帰宅すると掃除がしたくなります今まで気にならなかった汚れが気になるのです。
散歩、今後も少なくとも3か月は継続する予定です。また機会がありましたら変化をお伝えしますね
当院では散歩のほかにも妊娠する力を高めるための生活指導も行っています。
ご来院の際お尋ねくださいませ。
鍼灸師 村越 麻紀子
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