葛根湯について

東洋医学

立春も過ぎ暦の上では春になりましたが、まだまだ寒い2月。風邪のシーズンでもあります。
風邪を引いたら葛根湯、1番身近な漢方薬の一つではないでしょうか。

でも、飲んでみたのに効かなかったことありませんか?
実は葛根湯、タイミングとその時の症状がとても大切な漢方薬です。

今日はそんなお話をします。

葛根湯は1800年前の中国後漢の時代(日本では何と邪馬台国の卑弥呼の時代です)の傷寒論(しょうかんろん)という医書に載っています。

葛根湯の適応は

『太陽病、項背(こうはい)強ばること几几(きき)、汗無く悪風(おふう)するは
葛根湯之を主る(つかさどる)』

とされています。

少し表現が難しいので解釈を。太陽病とは簡単に言えば風邪のひき始めです。
そして項背、つまりうなじから上背にかけて凝りやこわばり感がある。
無汗とは汗ばんでいないこと、悪風とはちょっとした風をも嫌って布団を頭からすっぽりかぶっているような状態です。

ポイントは
①寒気
②こわばりや痛み(頭痛やうなじの痛みでなく関節痛や筋肉痛であっても良い)
③肌がサラッと乾いている、の3つです。

この3つが揃っている風邪の、しかも引き始めに葛根湯は効果的だということです。
葛根湯は短期決戦の処方です。飲んでもせいぜい3日間程度でしょうか。その後は風邪の段階が変わるので他の漢方薬の適応になります。

風邪を引き始めたその日、その時が勝負です。

お白湯で服用ししっかり体を温めて発汗すればスッキリ、風邪は汗と共に去りぬ。
飲むタイミングが合えば切れ味鋭い効果の葛根湯です。

ただ、服用しても効果がない、体力のないお年寄りや子供が飲む、気になる症状がある場合などは医師にご相談くださいね

春はもうすぐ。

この寒さも元気に乗り切りましょう!

鍼灸師 村越

東洋医学

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