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養生訓

今回は、私自身の健康管理、鍼灸師としての心得とともに、患者様にもぜひ日々の健康を保つヒントとなることと思い江戸時代に書かれた本「養生訓」を紹介させていただきます。本

数年前にも、口語訳が話題になった「養生訓」は、上野の国立科学博物館で催されていた「医は仁術」の中でも現物が展示され、大きなパネルでも現代語訳が紹介されており、現代の私たちにも大いに参考になる素晴らしいものだなぁとあらためて感心しました。

それから早速家に帰って、本棚の隅に追いやられていた養生訓を取り出し、初めから熟読しました!
著者の貝原益軒は、江戸時代に福岡県の黒田藩医であり、また儒学者、本草学者として生涯に多くの書物を残しましたが、その中でも、一番有名なのが「養生訓」で、”人生五十年”と言われた江戸時代にあって、八十四歳の長寿を全うしましたが、養生訓は八十三歳の時に書いたもので、自らの経験をもとに、心と身体の両面からの養生法が書かれています。

益軒が没して約三百年経ちますが、現代まで読み続けられている庶民向けの予防医学の養生書としては大ベストセラーであることは間違いありません。
紹介したい内容が多々ありますが、今回は夏を迎えるにあたって、「夏の冷水」という項をとりあげます。

「夏の冷水」
夏は気が盛んに発生し、汗が出て人間の皮膚が大いに開くために、外邪が侵入しやすい。
涼風に長く当たってはいけない。台風
入浴した後で、風にあたってはいけない。
さらに夏は伏陰といって、陰気が体内に隠れているから、食物の消化が遅い。
だからなるべく少なめに飲食をするがよい。
温かいものを食べて脾胃を温めるがよい。ラーメン
冷水を飲んではいけない。
冷たい生ものはすべてよくない。
冷えた麺も多く食べてはいけない。
虚弱者は、もっとも嘔吐と下痢とを恐れなければならない。
冷水に浴してはいけない。
ひどく暑いときも、冷水で洗面すると目を悪くする。目
冷水で手足を洗ってもいけない。
睡眠中には、ひとに扇であおがせてはいけない。
扇の弱い風でもわるい。
風にあたって寝てはいけない。
酷暑の時でも涼しすぎてはいけない。

これを現代の私たちに当てはめて考えると、冷房の当たりすぎに注意し、暑くてもキンキンに冷えたものを食べたり飲んだりせずに、ビール消化の良い温かいものを腹八分食べることで、夏を健康に過ごすことができるということです。

日本という同じ風土で生まれ育った私たちの養生法は、江戸時代も現代も変わらないものですね。
益軒の知識と経験に基づいた、知恵の集積ともいえる内容ですので、みなさんもご興味がありましたらぜひ読んでみて下さい。

鍼灸師 中嶋恵子

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