私はいつも患者樣方に「腎力の底上げしましょう、黒い食べ物、食べて下さいね。」とおねがいしています。
腎の力。
それは東洋医学で言う「成長、生殖、成熟」のシンボル。
某薬用酒のコマーシャルでもおなじみの7の倍数で変わる女性の身体の調子はこの腎の力がどうなってるかによる、と言っても過言ではないと思います。
腎にパワーが集まる時。
それは 「後天の精」 によって絶えず補充される生命の源である「精」が全身にくまなく行き渡り余剰が出来た時、はじめて腎に蓄えられます。
腎精は元々両親から受け継いだ「生命エネルギー」のこと。
でも自分自身が生きるのでいっぱいいっぱいであると、次の世代を作る、すなわち妊娠・出産・子育ての為のエネルギーが残っていない、という嬉しくない状態である、と理解するべきでしょう。
さて、腎精アップの為に私は患者様に「黒い食べ物を食べてくださいね。」とお願いしています。
黒い食べ物。それは黒豆、ブルーベリー、黒ゴマ、ヒジキ、昆布、プルーンなどなど。ブロッコリーの頭も濃い緑なので黒っぽいといってもいいと思います。
そんな中から、今日はヒジキを使った一品をご紹介します。
その前に、ヒジキが何にいいのか、ざっとご紹介します。
ヒジキは鉄分、マグネシウム、カリウム、そしてビタミンKの含有量がとても高く、カロリーが低い理想的な食材です。
マグネシウムは骨、たんぱく質、エネルギー代謝に欠かせないミネラルです。
カリウムは筋運動、腎臓の働き、他、生命に欠かせないとても重要なミネラル。
ビタミンKは骨へのカルシウムの定着作用や、血液の凝固作用に欠かせないものです。
鉄分は、言うまでもありませんね。鉄分の摂取不足や体内での蓄積が不足していると栄養、酸素の体内循環に欠かせない赤血球が減ってしまいます。
近年イギリスなどでヒジキの水銀含有量に対する懸念などが発表されましたが、その後の調査では特に食材としての制限が必要、という数値も出ておらず、それよりも家畜などに含まれる成長ホルモン剤の方がよっぽど怖い、と思います。
それではレシピ、とても簡単なので是非お試しください。
「ヒジキのオリーブオイル合え」
先日、関西から仕事がてら東京に来てウチに泊って行った友達が、しゃきしゃきして美味しい乾燥ひじきをお土産にくれました。
彼女が奄美大島に行ってきた時のお土産だそうです。
奄美ではヒジキを使った色々なお料理があるらしく、又その使い方が斬新で美味しいものばかりだったと言っていました。
まず、用意するのはヒジキ、チェリートマト数個、オリーブオイル、塩、粗挽き黒コショウ、ルッコラの葉っぱ、ディル数本、或いは、お好きなハーブ類。
乾燥ヒジキを水にさらして戻す。
3度くらい水洗いしてヒジキ臭さを抜き、水切りをしておく。
チェリートマトは食べやすい大きさに切るか、そのままでも。
ディルを細かく切る。
ヒジキとトマトとディルを一つのボールに一緒に入れて、塩、粗挽き黒コショウをかけて合える。塩の量はかけながら自分の好きな塩味の度合いでいいと思います。
ざっくり混ざったらオリーブオイルをかけて混ぜる。
オリーブオイルの量はちょっと多いかな、位の分量をかけてオリーブオイルの風味を楽しむといいと思います。
私は炒める時用のオリーブオイル(ちょっと安めで1リットルくらい入りのもの)と生食用の2種類を使い分けています。
生食用はお値段もちょっと張りますが、苦み、酸味、甘み、アロマのバランスが素晴らしいので是非一本買ってドレッシング使いに利用されるといいと思います。
トスカーナ製が一番おいしいと思いますので探してみてください。
ルッコラは黒と赤の食材を引き立てる色遣いとして和えものの下に敷く為にあると引き立ちます。また、特有の苦みがヒジキの海の香 り、トマトの甘酸っぱい酸味を引き立ててくれるので便利な食材です。
とっても簡単で、とっても美味しくて、とっても栄養価の高いこの一品、是非お試しいただいて、皆さまの健康に一役買えれば、と思っ ています。
鍼灸師 大西 葉子
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