今日は、とても良いものなのに意外と知られていない、エゴマ油を紹介します。何となく聞いたことあるナー、ちょっとLOHASな感じかなーってくらいのイメージはあるかもしれません。しかしそこには現代人に不足している、ある栄養素が含まれているんです。皆さん、ご存知ですか!?
何だか健康系テレビ番組みたいな勿体付けかたになってきましたが、さっさと言ってしまいますと、エゴマ油には、アルファリノレン酸と呼ばれる、n-3(オメガ3と読みます)系多価不飽和脂肪酸の一種が含まれています。不飽和脂肪酸にはn-3、n-6、n-9の3種類が存在するのですが、最新の栄養学では、n-3とn-6のバランスが重要視されていて、n-3とn-6の摂取比率が1:4が理想とされています。
しかし、何も考えずに現代的な食生活を送っていると、この比率を満たすことは、ほぼ不可能といっても過言ではありません。なぜなら加工食品や食用植物油のほとんどが、n-6系の代表格であるリノール酸を多量に含んでいるからです。そのため、ほとんどの現代人が、リノール酸の過剰摂取に陥っているのです。
細かい説明は割愛しますが、リノール酸に代表されるn-6系の過剰摂取は、炎症傾向を促進し、アレルギーなどの様々な疾病の原因になると言われています。それに対して、アルファリノレン酸やEPAなどのn-3系脂肪酸は、炎症傾向を抑制する作用があるのです。
ところで中国では、古来よりエゴマを「蘇子(そし)」と呼ばれる生薬として、喘息や気管支炎などの治療に用いてきました。なるほど、炎症傾向の抑制という点に関しては、古代中国人も、現代栄養学者も、同じ意見を持っているようです。
また n-3系不飽和脂肪酸の摂取が、男性女性ともに、不妊症の改善に効果があったという研究結果も出てきているようです。確かに、どんな形であれ、体のバランスを整えれば、当然妊娠する確率も高くなるでしょうから、そういった研究結果もなんら不思議ではないと思います。
さて、お味の方はというと、いつも僕は、西友で900円くらいのものを買ってくるのですが、これが全くクセがなく、さっぱりしていて何にでもよく合います。ヨーグルトにまぜたり、切ったトマトに酢と塩と一緒にかけたり、たまにドレッシングを作ったりして楽しんでいます。マリネにも使えますね。
注意点ですが、エゴマ油は酸化にとても弱いので、
・加熱しない
・空気に触れないよう密閉保存する
・光に当てない
ことが重要です。
商品を選ぶ際には、低温圧搾法で抽出されたとパッケージに書いてあるもので、できれば遮光ビンのものが良いでしょう。
アシスタント鍼灸師 北井
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