東洋医学から見た散歩の効用

当鍼灸院では不妊治療中の方に散歩をおすすめしています。
今回はその効用についてご紹介しましょう。

関西の著名な鍼灸の先生もおすすめされている「散歩」の極意は次のように歩くことです。

1.自然の中で
2.何も手に持たずにぶらぶら
3.30分以上

筋力アップ、ダイエット効果、気分転換、心肺機能向上、生活病予防その効果は計り知れません。
おすすめの「散歩」には一般的なウォーキングとは少し違う条件があります。これは東洋医学的には、どんな効果があるのでしょうか。

目次

「東洋医学的散歩」の効果

1. 自然の中で歩く
人は自然の一部です。東洋医学的には、大宇宙の中の小宇宙とされます。そして、これから授かる新たな命も同じく自然の一部。自然の中に意識的に身を置き、大宇宙の気を吸収することが大切です。

2. 何も手に持たずぶらぶら歩く
何か目的があって歩いているとき、気はそこに集中するものです。しかし、何も手に持っていないということは、歩くこと自体に集中している状態。蛇足ですが、最近よく耳にする「今、ここに集中する」マインドフルネスの概念と同じです。
散歩では、脚を動かすことで下半身の気が流れる「経絡」を刺激します。ことに不妊治療で必要な3つの経絡の働きを高めることができます。

① 脾胃(ひい)の働き=食べ物から後天の気(生命エネルギー)を作り出す働き
手足を動かすことは消化吸収機能も高めます。散歩の後食欲がでてくる理由のひとつです。

② 腎の働き=両親から受け継いだ先天の気(生命エネルギー)を蓄える働き

③ 肝の働き=「疏泄作用(そせつさよう)」。気血をスムーズに循環機能させる働き

イメージがわきにくいかもしれませんが、とても大切な作用です。脾腎で培われた気を、のびやかによりスムーズに体に巡らせる働きです。ゆったりとした動きで筋腱を動かすことは、気血の動き働きをより強固にしてくれるのです。

都会に暮らす方の多くが運動不足、PC作業、上半身中心の生活で、気が上った状態いわゆる「のぼせ」が起きやすいのです。
ウオーキングをすることで脚に気を引きおろし、気血をスムーズに循環させていきます。気血の停滞、特に気の停滞は生理痛をはじめとした様々な痛みや病気を引き起こすきっかけにもなるのです。

3. 30分以上歩く
鍼灸の古典、難経第一難によれば「気は昼に二十五回めぐり、夜に二十五回めぐり気の一巡が完了する」
つまり1日で50回、気は巡ります。約30分で気は一巡、一新されるというわけです。

散歩を始めてみましょう

これからは暖かく心地よい時期。雨の日は歩かない、歩く時間はその日の体調や気分で決めるなど、ある程度適当にするのも続けるコツ。自分の生活に無理のない範囲で続けましょう。

20分も歩けば、帰るころには足元が温かくなり呼吸が深くなって、お腹が空いてくるでしょう。また、頭もすっきりしてきます。
こんな良いことずくめの散歩。細く長くでも良いので、継続していきましょう。

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