習慣流産について(5)

妊活応援ブログ

GW、あっという間にすぎましたが、皆様ごいかがお過ごしですか。
衣替えお済みですか?
お天気よく、まだそこまで暑くない今のうちに済ませちゃいましょう!

今日は、 先日のつづき、習慣流産についてのお話です。

習慣流産とは?

習慣流産の定義や、その原因として考えるものについては、過去のブログをご参照下さいませ。
習慣流産について(1)
習慣流産について(2)
習慣流産について(3)
習慣流産について(4)

今日は、転座について。

なかでも、習慣流産の原因としてよく名前の挙がる、相互転座(均衡型・不均衡型)ロバートソン転座についてお話させて頂きます。

そもそも、転座ってなに?

転座とは、ある染色体の一部もしくは全部が、もとの染色体からちぎれて他の染色体にくっついたりしたものをいいます。

これらの染色体異常のある方は、染色体の総量に過不足ないため、本人はほとんどの場合、異常を知らずに生活することができています。

下図:矢印左=正常な染色体 矢印右:均衡型相互転座のある染色体

下図:矢印左=正常な染色体 矢印右:ロバートソン転座のある染色体

どうして転座は起こるの?

なぜ転座が起こるのかは、まだわかりません。

均衡型転座の染色体について

均衡型相互転座の染色体を持つ方からは、以下の A ~ D いずれかの組み合わせの精子もしくは卵子が作られます。

A:染色体に異常はありません

B:2の染色体は量が少ないですが、2の染色体のちぎれたものが4の染色体に
ついているため染色体の総量はAの状態と変わりません(均衡型転座)

C:染色体に重複している部分があります(不均衡型転座)

D:染色体に欠損している部分があります(不均衡型転座)

ロバートソン転座の染色体について

ロバートソン転座の染色体を持つ方からは、以下の E ~ H いずれかの組み合わせの精子もしくは卵子が作られます。

E:染色体に異常はありません

F:4の染色体はありませんが、2の染色体に4の染色体がくっついているため、

染色体の総量はEの状態と変わりません

G:染色体が欠損しています

D:染色体が過剰です

流産につながる転座の状態

上記A・Eは染色体に異常がないため、問題にはなりません。

B・Fは、染色体の総量に変わりはないため、あまり問題になることはないようです。この場合、出生児はB:均衡型相互転座保因者、F:ロバートソン転座保因者となります。

CD・G・Hの場合、染色体の重複・欠損・過剰があるため、高い確率で流産につながると考えられています。

言葉ではご存知の転座、わかりやすいように少々内容を簡素化して説明させていただきましたが、なんとなくお分かりいただけましたか?

また、自分もしくはパートナーに転座があるからといって、子供は望めないわけではないことも、ご理解いただけたでしょうか。

次回は、カップル間の移植免疫的相性による習慣流産についてお話させていただきます。

鍼灸師 平井香菜

参考;着床前診断ネットワーク、EuroGentest、病気がみえる9

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