PCOSの方の一部にはインスリン抵抗性が存在し、排卵障害や月経不順の原因になるといわれています。では、なぜそういった事がおこるのでしょうか?今回は「インスリン抵抗性」についてお話ししたいと思います。
そもそもインスリンとは??
インスリンは本来、
骨格筋では、、、
・グルコース、アミノ酸、カリウムの取り込み促進
・たんぱく質合成の促進
肝臓では、、、
・糖新生の抑制
・グリコーゲンの合成促進、分解抑制
・脂肪組織における糖の取り込みと利用促進
・脂肪の合成促進、分解抑制
腎尿細管では、、、
・Na再吸収促進作用
と、このような働きが行わて、
今回の「インスリン抵抗性」は、
例で肥満でをあげるとすると次の事が体内で起こります。
- 脂肪細胞のアディポサイトカイン分泌の異常を起こす
- それにより、インスリン抵抗性が発現
- インスリン抵抗性の発現により、代償性に血中インスリン値が上昇
- インスリンは莢膜細胞で男性ホルモン(アンドロゲン)産生を促進する
- 副腎ではインスリンによりステロイド合成酵素(P450c17)が発現し、アンドロゲンの産生が亢進する
- インスリンは肝臓での性ホルモン結合グロブリン(SHBG)産生を低下させる
- 肥満により脂肪組織が増加し、男性ホルモン(アンドロゲン)から女子ホルモン(エストロン(E1))への芳香化が亢進する
4をみると、「えっ。男性ホルモン増えちゃうの?」と思ったら、⑦で男性ホルモンから女性ホルモン(E1)に変わっているし、いいじゃん!と思うかもしれませんが。。。良くないのです。
4、5が起こることにより、女性ホルモン(エストロン(E1))の増加だでなく、生理活性を示す遊離エストラジオール(E2)も増加します。増加したエストロゲン(E1とE2の総称)は、卵胞発育にマッチしない排卵前期似類の異常なフィードバックを非周期的に中枢へ送り続けることになります。
それにより視床下部でのGnRHパルス頻度が亢進し、下垂体からのゴナドトロピン分泌はLH優位となるのです。
FSH作用の不足により、顆粒膜細胞は増殖が妨げられLHの過剰作用により、莢膜細胞は増生し、更に男性ホルモン(アンドロゲン)産生を増加させるせ、それにより卵胞発育の障害がおき、多嚢胞卵巣や月経異常と不妊に関係してくるのです。
インスリン抵抗性に対しての服薬は、メトホルミンやブホルミンなどが服用されます。PCOSに伴う排卵障害に対してもメトホルミンは使用されます。
副作用として、乳酸アシドーシスや下痢、食欲不振などが起こります。
原因はさまざまですが、生活習慣におけることが多い為、食生活だったり、運動不足になっていないか?と自分の生活を見直すことが大切なのではないでしょうか。
食生活を見直したい!と思っていても、薬の副作用で食欲不振になってしまったり、インスリンに気をとられ何を食べていいか…と悩むこともあるかもしれません。
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参考書:病気がみえる(婦人科・乳腺外科)
鍼灸師 荒北 美鈴
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