野生動物の多くは死ぬまで繁殖が可能です。人の男性も同様です。しかし、人の女性は40歳を過ぎると急速に生殖能力が低下します。本来自然淘汰の本質は、より多くの子孫を残すような形質の遺伝子を広めることです。しかし、私たちは子孫を残す能力をまだ元気なうちに失われる遺伝子を担うようにある時点でなりました。
ジャレト・ダイアモンド著「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」でこう述べています。
人では子供を産む数を減らすことが、多くの子供を生き延びさせることに繋がり、結果的に早く閉経することが有利に働くと考えられる。人の子は最低でも10歳まで独り立ちはできない。なので、子供が独り立ちできる時期まで母親が育て上げる、そして、子育て中のお母さんたちを手助けする(智慧を与えるなど)ことのほうが、結果的により多くの子孫を残すことに繋がった、、、、と推測できるそうです。
この遺伝子スイッチがONになると、女性のカラダは生命力を温存し、できるかぎり長く生きようとするプログラムが作動します。そのため、妊娠する機能は次の世代へ知識・経験や知的労働(子育て支援など)のために、削がれることになります。
私の感覚では、カラダが疲弊していればしているほど、このプログラムはより早期にONになるであろうと推定されます。よって、40代から妊娠を考えている人は『骨休め』を十分とり、健康管理・生活習慣の管理に努めることが若い世代より、より大切になってくるのではないかと思われます。
当院へ通院されている多くの40代の女性は本当に頑張り屋さんです。なんでも一生懸命。そして共通するところは、自分の健康を度外視して、仕事、不妊治療に取り組んでいること。
大切なのはワークライフバランス。睡眠不足、運動不足、乱れた食生活。まずは、ここら辺、何とかできたらいいな!と思います。
私たち、ライザップほど厳しく患者さんの生活を管理はしませんが、より妊娠しやすい方向へ導いてさしあげられればと思っております。 よろしければ下記も参考にしてください。
頑張りすぎない不妊治療
人の女性はなぜ40歳頃から急速に生殖能力が低下するのか?
アキュラ鍼灸院 院長 徐 大兼
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