ベビ待ちさんの敵? 〜卵管閉塞について〜

妊活応援ブログ

今日は、不妊症の原因の3割を占めていると言われる「卵管閉鎖(閉塞)」についてお話ししたいと思います。

そろそろ新しい家族がほしいなと考えているカップルの方や、タイミング法でトライ中の方々、要チェックです。

目次

そもそも、卵管閉鎖(閉塞)とは?

文字通り、卵管が閉鎖(閉塞)=つまっている状態を示しています。
卵管とは:卵巣から子宮に伸びる長さ約10cm、内径約1mm前後の管。

その場所により、大きく5つに分類される(子宮側からの順)
① 間質部:子宮に一番近い場所。長さ約1cm、内腔約1mm
② 狭部:子宮壁から2〜3cmのところで、最も内径の狭い部位
③ 膨大部:約6〜7cmの長さがあり、内腔も7mm程度と、卵管内で最も広い場所
ここで精子と卵子が出会い受精卵となる
④ 卵管采:卵管の先端につながっているラッパ状の形状をした開口部。
卵子が卵巣から排出されると、ここで卵子を吸い込む(→ ピックアップ)

卵管閉鎖(閉塞)とは?

卵管の主な働き

・卵巣から排出された卵子をピックアップして卵管に取り込む(卵管采)
・膣からはいってきた精子を受け入れる(間質部)
・卵子と精子の出会いの場となり受精させる(膨大部)
・受精卵を育て、子宮まで運ぶ(膨大部〜間質部)

卵管閉鎖による害は?

卵巣から排卵された卵子が子宮へと向かう通り道である卵管がつまってしまうと、
先ほどご紹介した、卵管の主な働きが阻害され、以下のようなことが起こり得ます。
・卵子が膨大部に辿り着けない → 受精できない
・精子が通れないため、卵管膨大部に辿り着けない → 受精できない
・精子が通れて受精できても、受精卵が子宮にたどり着けない → 着床できない
ということはつまり、不妊の原因のひとつになりうる、ということです。
実際、不妊の原因の3割がこの卵管閉鎖・狭窄とも言われています。

なぜ詰まるの?

様々な原因で卵管閉鎖(閉塞)は起きますが、一般的には細菌感染などによる
炎症反応の結果としておきることがほとんどと言われています。(最近はクラミジア感染症が多いようです)
他にも、骨盤内で炎症が起こる子宮内膜症・虫垂炎なども一因であると考えられています。

生理はあるの?主な症状は?

卵子が子宮まで辿り着かなくても、生理(月経)はあります。
だから、生理の有無は卵管閉鎖の判断指標にはなりません。
生理とは:子宮内に準備された内膜が不要となった(=受精卵が着床しなかった)際に、
脱落し血液とともに体外に排出されるもの。
卵管閉鎖(閉塞)の症状は、ほぼ無症状と言われているので、自分で気づくことはとても難しいのです。
不妊症の相談のためにクリニックを受診し、検査により発見される方が大多数です。

検査はどんなことをするの?

以下の3種類の検査が主流です。
検査1 通気・通水検査
子宮から空気や水を注入し、その抵抗から卵管閉塞を確認する検査です。
検査2 子宮卵管造影検査(HSG)
子宮の中に造影剤を注入し、子宮の状態や卵管の詰まりをみる検査です。
検査3 腹腔鏡検査
お腹から腹腔鏡を挿入して腹部内腔を観察する検査で、閉塞や癒着が見られれば、そのまま治療可能な検査です。
検査の詳細については、又の機会に解説させていただきますね★

治療しなくても自然妊娠できるの?

卵管は左右ひとつづつあるので片方の卵管が閉鎖していても、自然妊娠の可能性は0ではありませんが、確率は低くなります。
例えば、左右の卵巣からひと月ごとに交代交代に排卵されると考えると…?
片方の卵管に閉鎖があれば、それだけでも妊娠の可能性は幾分ダウンすることが
想像できますね…

治療できるの?どうするの?

手術により卵管のつまりや癒着を治療します。
以下の2種類が主な治療です。
治療1 卵管鏡下手術(FT)
治療2 腹腔鏡手術
そして、適切に治療をすれば、回復する確率は約70%と言われています。
治療の詳細に関しては、これまた、又の機会に解説させていただきますね。

治らなかったら妊娠は望めないの?

そんなことはありません。
両方の卵管が閉塞しているという診断がされた方でも、自然妊娠の報告はあります。
ただ、その可能性はとても低いと言わざるを得ません。
もしも完治が難しいようであれば、体外受精を検討するのも1つの考えだと思います。
また、状況を理解したうえでタイミング法を継続なさるのもまた、1つの考えだと思います。

卵管閉塞がベビ待ちさんの敵であることがお分かりいただけたでしょうか?
赤ちゃんを授かりたいと思っているけれど、まだまだ病院に相談するほどではないと思っていらっしゃる方でも、まずは一度、卵管検査をして、ご自分のお身体が
どのような状態なのか把握しておくことをお勧めいたします。

鍼灸師 平井 香菜

こころもからだも温める… 東京での不妊鍼灸治療はアキュラ鍼灸院へ

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