一杯のモーニングコーヒーから1日をスタートする人は少なくないと思います。又、食後のコーヒーが日課になっている人もいると思います。カフェインには眠気を抑えたり、集中力を高める効果、脂肪の燃焼効率を上げるダイエット効果などのメリットがある一方で、睡眠の質低下や、女性が不足しがちな鉄分の吸収を阻害する作用、カルシウムを体内から排出する作用、また妊婦の摂取によって胎児の発育を阻害する可能性などデメリットが指摘されています。
では、これらのデメリットを心配すること無く、安全に摂取出来るカフェインの量はどのくらいなのでしょうか。日本では現在特に摂取量についての基準はありませんが、海外の数カ国では身体に影響がないという最大1日摂取量についての基準があるので、欧州の基準を参考に紹介します
■カフェインの1日安全摂取量
欧州食品安全機関(EFSA)が2015年に発表したカフェインの安全性に関する科学的意見書によると、安全摂取量は体重によって以下の様に分類されています。
成人で1日5.7mg/kgまで
体重40kgの人で、228mgまで
体重60kgの人で、342mgまで
体重80kgの人で、456mgまで
妊婦、授乳婦で、1日200mgまで
参考文献:EFSA explains risk assessment. Caffeine
それでは、日々私たちが口にする物にどれ位のカフェインが含まれているのでしょうか。
■カフェインを含む食品と含有量(100ml当たり)
レギュラーコーヒー 60mg
インスタントコーヒー 60mg
玉露 160mg
煎茶 20mg
紅茶 30mg
ウーロン茶 20mg
コーラ 10-19mg
缶コーヒー 100-150mg
ミルクチョコレート 25-36mg(100g中)
以上のカフェイン含有量を知っておくことによって、自ら摂取するカフェイン量をコントロールすることが可能です。特に妊婦・授乳中の方、妊娠の可能性のある方は、カフェインを摂取すると、胎盤や母乳を通じて母親と同じ濃度のカフェインを、小さな赤ちゃんも摂取する事になります。1日のカフェイン量が200mg(コーヒー1~2杯)以下になる様に意識しながら摂取量に注意しましょう。
参考 食品安全委員会 ファクトシート
鍼灸師 天野 進也
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