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未婚女性の卵子凍結 国内初の出産事例

先日、卵子凍結をされた女性がその凍結卵子を用いて出産まで至ったことがニュースとなりました。これまで、病気などの医学的理由から卵子凍結をされた方はいらっしゃいましたが、未婚である、などの社会的背景を理由としたケースは今回が初めてとなるようです。未婚の間に自身の卵子を凍結し、結婚後にパートナーの精子をつかって受精、妊娠・出産まで至りました。

数年前から言われ始めている卵子凍結。医学的技術が高まることによって様々なことが可能となってきていますが、倫理的な理由、高齢出産の助長、など各方面で議論がされているのは言うまでもありません。

“卵子凍結”

その言葉は夢のようであり、いつでも妊娠できるように感じてしまいます。だからこそ危険であるとも感じます。

実は卵子凍結の妊娠率は受精卵の凍結と比べ、低くならざるをえません。今回の記事でも卵子凍結を実施したのは227人、内 体外受精17人、出産に至ったのは1人のみです。

受精していない卵子の正式名称は「卵母細胞といいます」 本来卵子とは実は精子と受精をし、2回目の減数分裂を完成させ、初めて卵子と呼ばれるのです。ですから、卵子凍結とは受精していない卵母細胞単体を凍結することになります。最近では胚盤胞まで育った受精卵を凍結させ、移植する手法を取り入れているクリニックが増えていますが、胚盤胞には200~300の細胞があり、いくつかの細胞が凍結・融解によるダメージを受けてもほかの生き残った細胞がその働きを補ってくれます。卵子凍結では卵母細胞単体です。それが低妊娠率の理由です。

当院にいらっしゃる患者様でよくお聞きすることは
「こんなはずではなかった」
「すぐに妊娠できると思った」
「テレビでも体外受精の話はよく出ているから、一度で妊娠できるものかと」
「学生時代は避妊のことばかりだった」

ようやく体外受精が知られ、妊娠はそう簡単にできるものではない、と認識が高まってきたところです。しかしもし今後、メディアに卵子凍結の話が躍り出した時、詳細を知らない人たちはどう思うでしょうか。

卵子凍結は、ただの妊娠先送り便利技術ではありません。しかし、それをしっかりと認識できずにいる人が多くいらっしゃいます。どうかこの記事も全文を読んで、上記の言葉が未来の「卵子凍結された方」から聞かれないことを祈ります。

卵子のお話しについてはこちら
卵子はどうやって育っていくの?
卵子凍結、する?しない?

鍼灸師 西村 亮二

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