当院へ不妊治療で通院されている大半の方は女性ですが、妊娠するためには「良い卵子」だけでは絶対に不十分であるということが言えます。
「良い卵子」と同時に「良い精子」が必要です。
当然のことですが、精子と卵子が合わさり受精して子供が出来ます。
DNAの半分はご主人の、半分は奥様のものです。情報量は半分半分。
ですから、ご主人の精子の役割は卵子と同様、非常に大事です。
がしかし、この部分について無頓着な男性が多いように思います。
女性が1人で頑張っても限界があります。
強い精子であれば、弱い卵子を補い、助けて、カバーし、より妊娠しやすい状況に導いてくれるのに違いないと思ってます。
最近明らかになっているのは精子のDNA損傷についてです。精子が古ければ古いほど、その損傷度が高くなります。なので、妊娠するためには、できるかぎりフレッシュな精子であることが大切です。
体外受精のためであれ、タイミングであれ、まずは禁欲期間を短くする事が大切です。
体外受精の場合は採卵が決まったら一度射精をして、新しい精子で採卵に臨む事が良いと思います。大体中1日程度がベストです。
また、採精場所も出来れば院内が好ましいです。精子は気温や環境の変化に非常に弱いため、できるかぎり良い状態で受精させるためには精子にダメージが加わらないようにすることが大切です。
最後に、男性の精子は成長するまでに約70日かかると言われています。ですから妊娠しよう(妊娠させよう)と思う、最低でも10週間は普段の生活にも最大限注意してもらえればと思ってます。
ストレス、睡眠、食事、アルコール、煙草、運動等、これらを10週間は最低でも注意して生活して、初めて良い精子が作られます。
喫煙しているのなら即刻禁煙できればベストです。
喫煙はご自身の健康だけでなく、ご自分の精子、そして隣にいる奥様の卵子、また妊娠後のお腹の中の胎児にまで悪影響を及ぼします。どうかタバコを吸われる方は辞めていただけますよう、お願いいたします。
精子の質も卵子の質同様、妊娠を左右します。良い精子があって、初めてよい受精卵が出来てくるのだと思います。
当院では男性の患者様も受け付けております。最近ではカップルで治療をお受けになられる方も増えております。
過去の精子に関する記事も参考にしてください。
男性年齢と妊娠率
受精への道のり 〜精子たちのグレートジャーニー〜
アキュラ鍼灸院 院長 徐 大兼
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