子宮の位置と大きさ

自由自在に変化可能な子宮の役割や位置と不妊の関係について少しお話しさせていただきたいと思います。

子宮の位置と大きさ
目次

妊娠前と妊娠後の子宮の変化

子宮は子宮内膜に着床した受精卵を発育させて子宮外での生存が可能な段階まで発育した胎児を産み出します。膀胱の後ろ直腸の前にあり、洋梨を逆さにしたような形をして袋状になっています。妊娠する前の子宮の大きさは鶏卵ほどで、縦の長さ7㎝、横の長さ3~4㎝、重さは約40g強です。妊娠後期(28週~39週)には、長さや幅は約6倍。重さは約20倍にもなります。容積はなんと妊娠前の2mlから4000ml~5000mlにもなるのです。子宮の筋肉は体の中でもっとも伸縮自在で、激しい陣痛にも耐えられるタフな筋肉でもあります。

妊娠前         妊娠後期
縦の長さ 約7㎝ →  約36~40㎝
横の長さ 約4㎝ →  約24㎝
容積   約2ml →  約4000~5000ml
重さ   約40g →  約800~1000g

子宮のしくみ

子宮は三つの部分、一番奥の子宮体部と入口付近の子宮頚部、外とつながっている子宮膣部に分けられます。最も奥の部分を子宮底といい、これを底辺とする二等辺三角形状の空間を子宮腔といい、ここへの細い入口を内子宮口といいます。内子宮口の外に、子宮頸管というシワ状の管があり、粘液を出す分泌腺があります。普段は粘りけが強い為、精子がここを泳いで通り過ぎることはできませんが、排卵日が近づくと、水のようにうすい液がたくさん分泌して膣のほうにあふれ出て精子が奥へ通過するのを助けます。ところが、この粘液が少なかったり、粘り気が強すぎたりするなどの粘液不全があると、精子が子宮にうまく入っていけず、妊娠しにくくなります。子宮頸管に炎症があれば、抗生物質で治療します。ホルモン分泌に問題があれば卵胞ホルモン製剤を用いて、ホルモンバランスを正常に調えます。子宮膣部は自浄作用があり、内部は常に酸性に保たれています。

子宮のしくみ
出典:講談社「子宮、卵巣の病気と治し方」(P30)

子宮の正しい位置や形態の種類

子宮の正しい位置とは、膣の方向に対して、子宮頚が前に70度ほど傾き(前傾)、子宮体が前に60度ほど屈んで(前屈)、ほぼ水平な状態になったものをいいます。ほとんどの方が前屈ですが、まれに1~2割の方が後屈になっています。後屈だからと言って何も問題はありませんが、子宮が後屈になっている理由が「子宮内膜症」が関わっている場合は別です。子宮内膜症の好発部位である「ダグラス窩」の癒着を起こすと子宮が後屈になっている場合があります。症状として生理痛がひどい・性交痛がある・排便時に痛むなどがあります。その場合は医療機関をお勧めします。また、子宮後屈が子宮内膜症の原因の場合は不妊につながりやすいといえますが、体質が原因で子宮後屈の方が不妊になるかどうかははっきりしていません。

また、子宮の形が生まれつき変わっている女性がいます。全女性の約5%になんらかの形態異常がみられるといわれています。形態異常の種類には弓状子宮(子宮の上部が弓のようにしなって垂れ下がっている状態)・単角子宮(卵管が片側しかない状態)・重複子宮(子宮も膣も2つある状態)・双角子宮(子宮の上部が角のように2つに分かれている状態)・中隔子宮(子宮の内部が2つに仕切られている状態)があります。子宮の形態で問題になるのは妊娠や出産に影響をおよぼす場合です。受精卵の着床を妨げたり、流産や早産の原因になったりします。また、胎児が逆子となり、帝王切開が増えます。しかし、まったく問題なく妊娠・出産をする人も少なくないので、とくに支障がなさそうなときは治療を行わず、自然妊娠を待ちます。

子宮のつくりと筋腫の種類

子宮の断面は、子宮外膜・子宮筋層・子宮内膜の三つの層に分けられます。
子宮外膜は子宮体の外側全体を包み、筋層とともに胎児を保護している袋です。子宮筋層は平滑筋でできた発達した筋肉層です。子宮内膜は受精卵のベッドになるところで、分泌腺が発達しており、受精卵を着床しやすくし、着床後は妊娠を維持する働きがあります。受精しなかった場合内膜は剥がれ落ちて月経となります。
子宮にできる筋腫は子宮の外側を覆っている漿膜側にできる漿膜下筋腫・子宮壁の筋層内にできる筋層内筋腫・子宮内膜のすぐ下にできる粘膜下筋腫に分かれます。筋腫があっても、日常生活や妊娠に支障がない場合は定期観察だけで、とくに治療を行わない場合がほとんどですが、粘膜下筋腫は小さくても、子宮内腔まで突出するので、着床や胎児の成長の妨げになるため妊娠を望んでいる方は早めに医療機関の受診をお勧めします。

子宮のつくりと筋腫の種類

子宮の血液供給は、内腸骨動脈から分枝された子宮動脈によりおこない基底動脈からラセン動脈と流れていきます。鍼灸は子宮動脈の血流を良くする働きがあり、子宮にたくさんのエネルギーを与えることが出来ます。子宮がエネルギーに満ち
ることにより、子宮内膜が厚くなり、質の良い卵を育てることができます。

健康な子宮を保つために、質の良い食事と生活を心がけましょう。そして、これからの季節はブランケットやショールなどを利用してエアコンなどで体が冷えないように注意したいものでね。
当院のこちらにてツボの紹介をしておりますのでご参考ください。

※参考文献
・完全図解 性のしくみ全書 東洋出版
・赤ちゃんがほしいときに読む本

鍼灸師 安田 直子

お知らせ

私たちは2002年に開業以来、子宝に恵まれないカップルをサポートさせていただいております。妊娠し、無事に念願の赤ちゃんを迎えるまで、万全な体制で皆様に満足いただける治療を提供させていただけるよう取り組んでおります。鍼灸および漢方による不妊治療のご相談はお気兼ねなくこちらへご連絡ください。

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子宮イラスト

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