当院では外国人の患者様が多数来院していますが初診で予約を受け付ける際に鍼灸治療の目的はと聞くとほとんどの場合「Fertility Treatment」という言葉がかえってきます。
Fertility Treatment とは不妊治療のこと。
不妊を英語に訳すと「infertility」となりますが、よくよく考えると 「infertility treatment」では、意味合いがものすごくネガティブになります。「不妊」って、とてもネガティブな言葉ですね。
数年前そういえば日本不妊学会も日本生殖医学会に名前を変更しました。
「未妊」とか「望妊」「願妊」とか色々な呼び方もあるかと思いますが、いまいちしっくりきませんね。
でもやっぱり「不妊」ということは好きではありません。
いっそうのこと、日本でも「fertility treatment」、訳すと『妊娠治療』にしてしまったほうが、イメージはとてもポジティブでいいのではと思います。
なので、妊娠という希望・願望があっての治療です。あえて「不」をつける必要はないかなと思います。
最近東尾理子さんが作った造語「TPG」Trying to Get Pregnant は妊娠を希望している人たちを的確に表現してます。Trying to Get Pregnant すなわち、妊娠しようとしている。「私達、不妊じゃなくてTPG!」彼女の著書には妊娠を希望する女性の声をこのように表しています。
TPGに似た表現でアメリカなどで良く使われているのはTPGならぬ「TTC」、Trying to Conceive の略。意味はTGPと一緒です。
不妊治療は心理的にも負担のかかる、とてもデリケートな分野。
私達医療従事者もこの点を意識して、患者様と接していきたいと思っています。
アキュラ鍼灸院 院長 徐 大兼—–
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