皆さん、今日を振り返って「わはは!」と笑った出来事はありましたか?
「笑う門には福来る」 と言われるように、怒っているよりは笑っているほうがいいことがありそうな気は
します。
思い切りお腹の底から笑ったときって、気持ちがすっきりしませんか。
まわりの人の笑顔を見ると、とても心が和みませんか。
心から楽しく笑うと、自分にも周りの人にも、心を和ませ、とても元気を与えてくれます。
温かい心からの笑顔は、人間関係の潤滑油にもなり、相手をほっとさせ、自分自身の気持ちも落ち着きます。そして、最近、笑いの医学的効果への関心が世界中で高まっており、アメリカだけでなく日本の医療現場にも取り入れられるようになってきて、笑いによる健康効果が数多く報告されています。
例えば、漫才を聞いた後の糖尿病患者の血糖値が低下した、関節リウマチ患者に落語を聴いてもらったあと、ストレスホルモンの値が基準値の範囲内まで下がり、 その後、体が楽になったり痛みが軽い状態になった、がん細胞を殺すナチュラル・キラー(NK)細胞の活性化と、 免疫力に関わるリンパ球の正常化がはかられたなどなど。
では、笑うと体の中ではどんな変化が起きているのでしょうか。
(1)脳の働きを活発にする
笑いによって脳波のなかでもアルファ波が増えて脳がリラックスするほか、意志や理性をつかさどる
大脳新皮質に流れる血液量が増加するため、脳の働きが活性化されます。
(2)血行促進
笑った時の呼吸は、深呼吸や腹式呼吸と同じような状態です。体内に酸素がたくさん取り込まれるため、
血流がよくなって新陳代謝も活発になります。
(3)自律神経のバランスが整う
自律神経には、体を緊張させる交感神経とリラックスさせる副交感神経があります。
双方のバランスが崩れると体調不良の原因となります。通常起きている間は交感神経が優位になっていますが、笑うと副交感神経が優位になるので、交感神経とのスイッチが頻繁に切り替わることになり、自律神経のバランスが整います。
自律神経はホルモンとも深いかかわりがあるため、ホルモンバランスを整える効果も期待できます。
(4)筋力アップ
笑っているときは心拍数や血圧が上がり、呼吸が活発となって酸素の消費量も増え、カロリーの消費量が多くなります。
さらに、腹筋、横隔膜、肋間筋、顔の表情筋などをよく動かすので、筋力を鍛えることにもなり、便秘の予防も期待できます。
(5)鎮痛作用
笑うと脳内ホルモンであるエンドルフィンが分泌されます。この物質は幸福感をもたらすほか、
ランナーズハイの要因ともいわれ、モルヒネの数倍の鎮静作用で痛みを軽減します。
このように、笑うことが健康維持に役立つのは間違いないようです。まさに笑いは百薬の長!
自分が面白い!と思うものを積極的に見つけてみてはいかがでしょうか?
親しい人とのおしゃべり、映画、テレビのお笑い番組、寄席、サラリーマン川柳!?
笑いを毎日の暮らしの中に取り入れて心身ともに健康になりましょう。
鍼灸師 中嶋 恵子
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