皆さま、明けましておめでとうございます!
昨年は数々の困難を乗り越えられた方も多かったかと思いますが、新年は心新たに、楽しく迎えらえれましたでしょうか?
さて、新年第1回目のブログは、不妊治療に欠かせない、血液検査データについてお伝えしたいと思います。
本日のテーマは、、、AMHです。
AMH(Anti-Mullerian Hormone:抗ミューラー管ホルモン)とは? ?
ひとことで言うと『卵巣予備能力』のことです。ここ最近、不妊治療の検査項目でよく見受けられる言葉です。
それを説明するためには卵子の一生を説明する必要があります。
女性は産まれたときに既に、卵子のもとになる細胞(原子卵胞)をもっています。
胎児では600万~700万個の原子卵胞がありますが、それらの多くは出生時までに消失し、出生時には100万~200万個にまで減少します。
出生後に原子卵胞が新たに作られることはありません。
原子卵胞は思春期を迎える頃には30万個程度まで減ってしまいます。
出生前に減数分裂をストップしていた原子卵胞は、女性が生殖可能期間になると減数分裂を再度開始します。
排卵周期の度に、約10個の発育卵胞(原子卵胞が成熟卵胞にまで発育する中間段階)が発育の最終段階を開始し、そのうち1個のみが成熟し排卵されます。
排卵されなかった発育卵胞は残念ながら成熟することなく退化していき、その一生を終えるわけです。
『AMH(Anti-Mullerian Hormone/抗ミューラー管ホルモン)』は発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。
血中AMH値が原始卵胞から発育する前胞状卵胞数を反映すると考えられています。
つまり、原始卵胞が少なくなってくると(卵巣予備能の値が低くなると)、AMHの値が低くなります。
このホルモンは年齢が進むと減少してきますので、測定した値を各年齢の平均値と比較することにより、自分の卵巣は何歳位の卵巣の予備能と同じであるかを推測できます。
各年齢の平均値は、決定的なものではなく各病院によって基準が異なりますが、目安としては、以下のようになります。
40以上—30歳以上
40~25—30~35歳
25~10—36~40歳
10~5 —40~45歳
5以下—45歳以上
ご自分のAMH値と照らし合わせ、卵巣が何歳位であるのかを知る事により、その方の治療方針が変わってくる場合もありますので、不妊治療を始める前に、是非検査しておきたい項目の一つとなっております。
鍼灸師 岩崎
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