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子宮内膜スクラッチング法

受精卵はあるが、移植してもなかなか着床しない・・・

反復着床不全の方に有効かもしれない治療法の一つ、「子宮内膜スクラッチング法」についてご紹介します。
 
この方法は、胚移植前に子宮内に器具を入れ、子宮内膜に意図的に軽い傷を付け炎症を起こさせるものです。
生検や子宮鏡検査をして意図的に傷付けるケースもあります。
また、反復着床不全に有効とされる検査に、BCE(慢性子宮内膜炎検査)があります。その話はまたの機会に改めてさせていただきます。
 
 
何故スクラッチング法が着床率アップに有効なのか?残念ながら、現段階では明確な理由は明らかにされていません。
ですが、一説では、子宮内膜に損傷を与えると、脱落膜化(子宮粘膜が妊娠に際し,肥大増殖して厚く柔らかく変化したもの。着床に必須の現象)が促進されて着床率がアップするのではないかという考えがあります。
また、子宮内膜の創傷が治癒する過程に放出されるサイトカインや成長因子など様々な物質が着床を促進させるのでは?という考えもあります。
 
 
子宮内膜スクラッチング法は比較的新しい治療法です。何件もの論文も発表されています。
今回はその中の一つ、2012年に発表された論文内容をご紹介します。
 
エジプトのマンスーラ大学病院で行われた試験です。
【方法】
105組の原因不明不妊症の女性に対しランダム化比較試験を実施した。
グループA:54名の女性に対し、移植の前周期の黄体期(自然周期)に子宮内膜スクラッチング法を実施。
グループB:51名の女性に対し、プラセーボ手法(薬効はないが、臨床試験用の対象剤)を実施。
 
試験後6ヶ月間の累積臨床妊娠率と流産率を割り出した。
 
【結果】
臨床妊娠率
グループA:25.9%
グループB:9.8%
流産率
グループA:12.5%
グループB:16.5%
 
 
これは臨床試験の一例に過ぎませんが、今後因果関係が解明され、この方法が有効だと明確になる可能性もあります。
 
 
参考文献
 
Ahmed Gibreel, Ahmed Badwy, Waleed El-Refai, Noha El-Adawi (2012)”Endometrial scratching to improve pregnancy rate in couples with unexplained subfertility: A randomized controlled trial”  Journal of Obstetrics and Gynaecology(2013)Vol.39, Issue3, 680-684
 
 
鍼灸師
工藤 美穂
 
 
 
 
 
 

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