不妊鍼灸・美容鍼灸・スポーツ鍼灸東京 渋谷/青山/表参道「アキュラ鍼灸院」
鍼灸適応疾患

めまいと鍼灸治療

めまいの種類

めまいにはいくつかの種類があります。

[めまいの種類1/3] 回転性めまい

自分がグルグル回る感じ、あるいは周囲がグルグルまわる感じがします。 回る感じではなく、物が左右や上下に流れるように感じることもあります。歩くとふらつくこともあります。 これは、耳の中にある平衡器官に急激な変化が起きたときに生じます。 耳の病気以外に、脳の病気で起こることもあります。 耳の病気であることが多いため、めまいと同時に難聴が起こることが多いとされています。音が聞こえづらかったり、耳鳴りがしたり、耳が詰まった感じがします。 また、耳の中にある前庭系という器官は、体のバランスを保つ働きをしています。ここに異常が起きるとめまいが生じます。その際、めまいに伴っていくつかの症状が起きることがあります。それは、前庭系が脳のなかでいろいろな経路とつながっているからです。
  1. 眼を動かす神経系(動眼神経):めまいを感じている間、実際に眼も回ります。客観的に観察できる症状です。これを眼振といいます。
  2. 手足を動かす神経系(運動神経):手足を動かす神経のバランスがおかしくなり、体がフラフラします。
  3. 体の調節機能系(自律神経):吐き気、冷や汗、動悸などの症状が出ます。
脳出血や脳梗塞といった脳の異常でも回転性めまいが起こることがありますので注意が必要です。

代表的な病気

良性発作性頭位めまい症(BPPV)内耳の前庭にある耳石がはがれ、三半規管に入り込んでしまう病気です。 めまいの原因の20〜40%程度がこの病気で、耳の異常によるめまいの中で最も多いといわれています。朝起きるときなどに、頭を動かしたり、頭を特定の位置に動かしたりすると回転性めまいが起こります。ただし、すぐに楽になって症状が消えます。めまいの持続時間は数秒から数十秒くらいです。 治療は、医師の指導のもとで頭や体を動かし、耳石を元の位置に戻すことが行われます。
メニエール病(内リンパ水腫)内耳を満たしている内リンパ液が増え過ぎるて内耳がむくみ、めまいが起こります。 この状態を内リンパ水腫と呼び、めまいのほか、難聴や耳鳴り、耳がつまった感じなどの症状を伴うことがあります。 発作時のめまいは激しく、嘔吐を伴います。めまいが治まるまで、数時間から1日、ときにはそれ以上かかります。めまいが起こると難聴が悪化し、めまいが治まると正常に戻るか程度が軽くなります。ただし、病いの進行とともに難聴が悪化し、徐々に重度になることもあります。これらの症状は繰り返し起こり、発作の頻度は週1回くらいから年に数回程度と個人差があります。
外リンパろう脳を保護している髄液が、内リンパ腔に漏れると内リンパの圧が変わり、めまいが起こります。めまいに伴って、難聴や水の流れるような音が耳の中で聞こえたり、耳が詰まった感じなどが起こることがあります。
前庭神経炎 からだのバランスを保つ情報を脳へ伝える前庭神経に炎症が起こる病気です。 風邪をひいた後に発症することが多いため、ウイルス血液の循環の障害が原因ではないかと考えられています。 突然激しいめまいが起こり、嘔吐を伴うようなめまいが2〜3日続きます。難聴や耳鳴りはなく、少しずつめまいが治まりますが、1週間くらいは歩くのも困難です。3週間程で症状はほぼ治りますが、その後半年近く、動くとふらつくという患者さんが半数近くいます。
椎骨脳底動脈循環不全症首から脳へ流れる椎骨動脈と脳底動脈の血流が悪くなると、脳に十分な血液が運ばれず、めまいが起こります。回転性めまいが多いですが、浮動性めまい、クラッとするめまいが起こることもあります。視界がぼやける、気が遠くなる、吐いてしまう、手がしびれるなどの症状を伴うことが多いですが、難聴や耳鳴りはほとんどありません。また、首を動かしたり、体を動かすことでめまいが起こることがあります。
脳梗塞・脳出血小脳や脳幹の血管が詰まったり(梗塞)破裂したりするとめまいが起こりやすくなります。気を失うこともありますが、ろれつが回らない、箸が持てない、手足が麻痺するなどの症状を伴います。腰痛や首の痛みが出ることもあります。
突発性難聴ある日、急に聞こえが悪くなる病気です。難聴の症状と同時にめまいを伴うことがあります。

[めまいの種類2/3] 動揺性(浮動性)めまい

体がグラグラ揺れている感じや、フラフラする感じのめまいです。からだがフワフワして宙に浮いたような感じ、あるいは船に揺られているような、雲の上を歩いているような感じがすることもあります。 歩くとふらつく感じがして、まっすぐに歩けないこともあります。 これは、耳の中の平衡器官がおかされたときに起こることが多いようです。 フラフラして歩きにくいときには、小脳に原因がある場合もあります。 また、腰痛や顔面あるいは手足の痺れ、麻痺などを伴う場合にも脳の病気が疑われますので、すぐに専門医を訪ねてください。

代表的な病気

回転性めまいを起こす病気が慢性期に入った場合回転性めまいを起こす病気の症状が治まってくると、回転性から動揺性のめまいに変わってくることがあります。動くとフラフラするというような症状です。
中耳炎浮動性めまいや平衡感覚がつかめないといった症状が多く、激しいめまいになることは少ないです。中耳の炎症がひどくなるか慢性化することで内耳にまで炎症が及ぶと、前庭の働きに問題が出てめまいが起こります。炎症は徐々に進行するため、急激なめまいになることが少ないと考えられています。 薬物によるめまい(暗闇でふらふらが強く、歩行中に物が揺れて見える) 聴神経腫瘍(いつとはなしに片側の聞こえが悪く、歩くとふらふらする) 脳幹・小脳梗塞 / 脊髄小脳変性症
脳腫瘍浮動性めまい、平衡感覚がつかめないといった症状が多く、激しいめまいが起こることはまれです。めまいが起こるのは、脳腫瘍の中でも聴神経腫瘍が最も多く、難聴や耳鳴り、フラフラする感じ、顔がゆがんだり麻痺するような感じ、腰痛などの症状を伴います。難聴が起こることもあります。

[めまいの種類3/3] クラッとするめまい(たちくらみ)

立ち上がった瞬間にめまいがしたり、立っていて目の前が暗くなる感じのことをいいます。 起立性調節障害といい、子供に多い症状ですが、血圧の低い人にも起こりやすいと言われています。 血圧が急激に変動すると、脳に送られる血液量が不安定になるためです。このようなめまいなら、心配いらないことも多いのですが、長くつづくようなら専門医を受診しましょう。全身性の病気の可能性が考えられます。 立ちくらみは深刻な症状ではありませんが、血圧の高い人や、動脈硬化症の人が立ちくらみを起こすと危険です。立ちくらみは急に血圧が下がったことを意味しますが、血圧の高い人や、動脈硬化症の人が急に血圧が下がると脳梗塞をおこす危険があるためです。 また、不安や心配事、ストレスなどが積み重なった場合にもめまいが起こることがあります。

代表的な病気

高血圧症140/90mmHg以上が高血圧と定義されていますが、血圧が200mmHgまで上昇すると、めまい感が生じます。また、血圧を下げる薬で血圧が下がり過ぎると浮動性めまいが起こります。
低血圧症(起立性低血圧)脳に向かう血液量が足りないと、クラッとしたり、気が遠くなったりします。
不整脈心臓の動きが乱れ、血流が一瞬停止することによって脳へ届く血液量が不安定になり、気が遠くなったりします。
低血糖症血液中の血糖量が減少し過ぎてふらつくことがあります。
心因性めまい不安や心配事、ストレスが続くとめまいが起こることがあります。めまいの種類は回転性、浮動性などさまざまです。心因によって自律神経のバランスがくずれ、めまい以外に不眠、食欲不振、肩こり、手足のふるえ、便秘や下痢などあらゆる症状が起こる可能性があります。
頸性めまい首を動かすことで生じるめまいです。これは首の骨や筋肉、靱帯に問題がある場合に起こるめまいです。
その他貧血症、脱水、多血症、糖尿病、高脂血症、自己免疫疾患、炎症性疾患、甲状腺機能低下症、過換気症候群、薬剤によるめまいなどでもめまいが起こることがあります。

このような随伴症状に注意

めまいが起こるときに、以下のような症状も一緒に起こる場合は脳の病気が疑われます。 すぐに専門医を受診していただくことをお勧めします。
  • 激しい腰痛やけいれん。
  • 意識を失う。
  • 物が二重に見える。手足の先や口元のシビレ感がある。
  • 顔のどちらか半分、その反対側の体半分が麻痺したような感覚がある。
  • 手足に力が入りにくい。
  • 物が見える範囲が狭くなったり、なんとなく暗く感じる部分がある。

どんな検査をするの?

めまいの原因が何であるかを探るため、まずは問診を行い必要な検査を選択していきます。

○眼振検査

めまいの程度を調べる検査です。めまいがしている間、眼球は激しく揺れます。この動きを眼振と呼びます。 この検査では軽い眼振も観察できるよう、特殊なメガネを使うことが一般的です。

○体平衡検査

からだのバランスを調べる検査です。 両足または片足で立って、目を開いたときと閉じたときとで、からだのふらつき具合がどの程度違うかを観察します。

○聴力検査

耳の病気が原因かどうかを調べます。

○画像検査(CT、MRI)

脳の病気が原因かどうかを調べます。脳梗塞・脳出血、脳腫瘍などがないかどうかを確認します。

○温度刺激検査

からだのバランスを保つ耳の機能が正常かどうかを調べます。 耳に冷たい水を入れて刺激し、眼振(がんしん)やめまいが起こるかどうかを観察します。

どんな治療をするの?

【薬の投与】 めまいを起こす原因を改善するお薬と、めまいによって引き起こされる症状を抑える薬が処方されます。 薬が飲めないほど症状がひどい場合には注射や点滴をします。

○抗めまい薬・循環改善薬

主に脳や内耳の血流を増やすことによって、めまいの改善を期待して投与されます。血流の改善と共にリンパの循環も良くなるため、内耳のむくみがとれ、めまいが治まります。

○吐き気止め

めまいに伴う吐き気や嘔吐を抑えます。吐き気がひどくて飲めない場合は、注射や点滴をします。

○抗不安薬

めまいに対する不安を取り除きます。めまいに対する不安が、さらに症状を悪化させるという悪循環を防ぐために投与されます。

○浸透圧利尿薬

内耳を満たす内リンパ液が過剰になったために起こるめまいに使われるお薬です。過剰なリンパ液を尿として出すことで内耳のむくみを軽減します。

○ステロイド薬

神経の炎症やめまいに伴う難聴を改善します。ステロイド薬には炎症を鎮める作用があります。

○ビタミン剤

神経の働きを正常に保つビタミンB12などを投与し、障害を受けた神経を修復します。 【外科的治療】 薬によっても症状が改善せず、日常生活に支障をきたす場合、外科的手術によってめまいを起こす神経を取り除くことが行われることもあります。

鍼灸ではどんな治療をするの?

西洋医学的治療では、残念ながらすっきりとめまいが治らない場合があります。 また、肩こりによる血液循環の悪さや首の筋肉や靱帯に伴うめまい、あるいは自律神経のアンバランスによって起こるめまいなど、原因によってはお薬よりも鍼灸の治療のほうが効果的なことも多いのです。 しかし、まずはめまいを発症させた日常生活を見直す必要があります。これは東洋医学に限らず、西洋医学の医師も同じことをおっしゃると思います。

【日常生活で気をつけること】

○規則正しい食事

栄養が不足すると低血糖になりやすくなるほか、血行不良も起こり、めまいが起こりやすくなります。栄養バランスのとれた食事を、1日3食規則正しくとりましょう。

○お酒は控えめに

アルコールは脳の機能を低下させるので、めまいが悪化することがあります。

○コーヒーは控えめに

コーヒーを飲み過ぎると、カフェインの作用によって興奮したり、眠りが浅くなったり、不眠になったりしてめまいの原因になることがあります。 一杯を楽しんで飲むようにしましょう。

○タバコは控えめに

ニコチンは血管を収縮させ、血行を悪くするため、めまいが起こりやすくなります。 この機会に禁煙をおすすめします。

○充分な睡眠をとる

睡眠不足によってめまいが起こりやすくなります。できるだけ同じ時間に寝て、同じ時間に起きるようにして、生活のリズムを整えることでめまいを防ぐことができます。

○ストレスをためない

ストレスの原因となっていることを取り除くか減らす工夫が必要です。また、適度な運動や趣味などで気分転換をし、ストレスを上手に発散してください。

以上の生活改善をお願いした上で、鍼灸治療を進めていきます。
めまいの多くは耳に原因があることは上記のとおりです。東洋医学では耳は腎(腎臓そのものではなく、腎臓が担っている働きなど、広い範囲を示す概念)が司っていると考えます。そこで、腎の経絡を整えることをします。また、めまいそのものの原因となったり、悪化の原因である自律神経の調整に鍼灸はとても役立ちます。
自律神経は交感神経と副交感神経によって成り立ちますが、鍼灸治療によって副交感神経が優位になることが知られています。交感神経は戦いの神経と呼ばれ、緊張させる働きをしますが、副交感神経は反対のリラックスさせる作用を担っています。過剰な心配やストレスで交感神経ばかりが興奮している状態を、副交感神経優位にすることによって鎮静させ、緊張を解きほぐしていきます。
また、緊張や疲れからくる肩こりにも直接鍼を届かせ、筋肉をゆるめることができます。硬い筋肉によって阻まれていた血行が改善し、脳に充分な血流が届くようになります。これにより、めまいが改善されるのです。首の筋肉や靱帯に問題がある場合も、鍼灸の治療によって改善が可能です。

鍼灸治療の場合、問題のある局所だけでなく、全身のバランスをみながら治療いたしますので、めまいの治療といっても鍼やお灸をする場所は手や足、ときにはお腹などに及ぶ場合もあります。めまいの原因がさまざまであるように、めまいだからといって患者様全員に、同じツボに鍼を刺すとは限りません。それが「鍼灸治療はオーダーメイド治療である」と言われるゆえんです。症状が出たということは、病に至るまでの過程があり、土壌があったということです。症状をとることだけに留まらず、全身の健康状態そのもの、さらには心身の健康に至るまで改善していくのが鍼灸治療の特徴であり、良さでもあります。ただ、慢性化しためまいの場合、改善までに長い時間が必要になることもあります。あきらめず通院されることをお勧めいたします。


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